結論から言うと、大学が入学時にPCの所有や指定スペックの購入を求める「PC必携化(BYOD:Bring Your Own Device)」を導入している大学の割合は、全体の過半数〜7割以上にのぼる。
設置形態(国立・公立・私立)や学部によっても異なるが、現在では「大学生活に自分専用のノートPCは必須」という状態が標準化している。
🔷導入割合の目安

• 国立大学:約75%〜80%
国立大学では全学または多くの学部で必携化が進んでおり、非常に高い導入率となっている。
• 私立大学・公立大学:約50%〜70%
私立大学でも文理問わず全学必携化を進める大学が増加している。理系・情報系・国際系などの学部単位で見ると、さらに高い割合で指定・推奨がなされている。
🔷急増した主な背景

かつては「キャンパス内のPC教室(端末室)」で作業させることが主流だったが、以下の理由で「1人1台所有」への移行が一気に加速した。
1. コロナ禍によるオンライン化の定着
講義の受講や課題の提出、LMS(学習管理システム)の利用が完全にデジタル化した。
2. 数理・データサイエンス・AI教育の必修化
文部科学省の推進により、文系も含めた全学生向けにデータサイエンス基礎教育を導入する大学が増え、各自のPCで演習を行う必要が生じた。
3. 学内PC教室の削減・維持コストの見直し
大学側が大量のPCを設置・更新するコストを減らし、学生が自分の端末をどこにでも持ち運んで学べる環境(BYOD)へ舵を切りった。
🔷大学による「指定・指導」のパターン

大学から出される案内には主に2つのパターンがある。
• スペック基準のみ提示するパターン
「Windows 11 以上 / Core i5 または Ryzen 5 以上 / メモリ 16GB 以上 / 重量 1.3kg 以下」といった必要最低限の動作条件(推奨スペック)を提示し、条件を満たしていれば手持ちのPCや好きな機種を購入して持ち込んでよいとする形態。
• 生協などの「推奨モデル」を購入させるパターン
大学と生協が提携し、4年間の動産保証・修理中の代替機貸出・セットアップサポートなどが付いた「大学推奨PC(20万〜25万円前後)」の購入を案内する形態。
まとめ

現在、大学生全体の約9割以上が自分専用のノートPCを所有してキャンパスに通っている。そのため、「Z世代はスマホしか使えない」という課題に対し、大学側は「入学時点で強制的に全員にPCを用意させ、1年次の初期教育(情報リテラシー講義など)で全員にPC操作の基礎を叩き込む」という対応をとっているのが現在の実態だった。