Z世代(1990年代中盤から2010年代序盤、主に1997年〜2012年頃に生まれた若い世代)は、スマホの普及によって「日常生活でPCを触る必要がない環境」で育った層が増えたため、大学や企業などで実際に「PC操作に戸惑う若者が増えた」と話題になっている。
単に「能力的に使えない」というよりは、PCに接してきた機会が少ないため、特定の操作に対する習熟度や前提知識が異なるという側面が強い。具体的には、以下のような点でギャップが生じやすくなっている。

1. キーボード(QWERTY配列)への不慣れ
キーボードを手元で見ながら打つ(タッチタイピング/ブラインドタッチではない)にしても、上の世代は長年の利用経験から「どのキーがどこにあるか」を直感的に把握して打つことができる。一方、フリック入力(スマートフォンやタブレットの画面に触れた指を上下左右にはじく(フリックする)ように動かして、効率よく日本語の文字を入力する方式 )に慣れ親しんだZ世代の場合、キーの位置を一つひとつ探すところから始まるため、入力自体に大きな時間とストレスがかかるという違いがある。
2. フォルダやファイル構造(階層構造)の概念がない
スマホは「アプリを開けば一覧でデータが出る」設計が主流で、そのため、データを「フォルダに分けて保存する」「ローカルとクラウドの保存先を意識する」といった階層構造の概念になじみがなく、「ダウンロードしたファイルがPCのどこに保存されたかわからない」といった混乱が起きやすくなっている。
3. ショートカットキーなどPC特有の効率化機能を知らない
コピー&ペースト(Ctrl+C / Ctrl+V)や画面切り替え(Alt+Tab)など、キーボード操作で作業効率を上げる手法を知らない、あるいは使い慣れていないため、すべてマウスの右クリックメニュー等で操作して時間がかかるケースが見られる。
4. 家庭におけるPC所有率の低下
かつてのように「家にPCがあり、趣味や調べもので日常的に触る」という環境から、「一人1台のスマホ・タブレット」へと移行したため、学校の授業以外でPCを触る機会そのものが大幅に減少した。
まとめ

一方で、大学でのレポート作成や就職後の業務、あるいは動画編集やPCゲームといった趣味をきっかけに必要に迫られれば、PC操作を短期間で習得するスピードは非常に速いという特徴もある。
そのため、「完全に使えない」というよりは、「これまでPCを使う動機や機会がなかったため、初期状態ではキーボード入力やファイル管理に戸惑いやすい」というのが実態に近いと言える。