米国によるピックアックス山空爆とは


米国によるピックアックス山空爆(攻撃予告)」とは、米軍がイラン中部の山間部にある地下核関連施設「ピックアックス山」を対象に実施・予告している空爆および軍事作戦を指す。

🔷ピックアックス山(Pickaxe Mountain)とは

・正式名称・場所:現地では「クー・エ・コラング・ガズ・ラ山(Kuh-e Kolang Gaz La)」と呼ばれ、イラン中部の主要な核施設があるナタンズ(Natanz)近郊のザグロス山脈に位置している。

建設の経緯:2020年にナタンズの地上施設が爆破・損傷したことを受け、イランが空爆に耐えられる地下施設として建設を進めてきた。

施設の役割:ウラン濃縮用の最新型遠心分離機や高濃縮ウランを空爆から防護・保管するための拠点とみられている。

🔷 なぜ米国の標的となっているのか

米国(トランプ政権)は、イランが軍事攻撃を回避しながら核開発を再建・継続するための重要拠点としてピックアックス山を警戒している。米軍による一連の対イラン作戦の中で、トランプ大統領はこの施設を「主要な攻撃対象」として言及し、大規模な空爆を行う意向を表明した。

🔷空爆における技術的課題と実効性

この施設への攻撃に関しては、軍事アナリストの間で技術的な困難さも指摘されている。

・地下深さと岩盤:堅い花崗岩の山腹から地下約100〜130メートルの深さに建設されているとされる。

・地中貫徹爆弾の限界:米軍最強のバンカーバスター(地中貫徹爆弾)である「GBU-57 MOP」でも貫通深度は約60メートル程度とされ、空爆だけで到達・破壊できるかは不透明。

想定される攻撃手法 :山頂からの物理的貫通ではなく、トンネルの出入り口、換気口、送電インフラなどを集中的に破壊して施設を封鎖・機能不全にする手法などが検討されている。

要点
ピックアックス山への空爆予告は、物理的な施設破壊だけでなく、イランの核開発再建を阻止し軍事的圧力を最大化するための極めて戦略的な意思表示という意味合いを強く含んでいる。