中国で施行された「民族団結進歩促進法」が海外にも及ぶ「越境迫害」の根拠として利用される懸念について、ウイグル、香港、南モンゴル、チベットの各活動家が東京都内で記者会見で、「誇りを捨てるか、刑務所か」という厳しい選択を迫られると強い危機感を示した。
2026年7月1日の中国「民族団結進歩促進法」の施行に合わせ、ウイグル、香港、南モンゴル、チベットを代表する民族団体の活動家らが東京都内で共同記者会見を開き、強い危機感を表明しました。
会見の内容と、活動家らが示す懸念の要点は以下の通となる。
記者会見の主な内容と懸念点
🔷「民族団結進歩促進法」の本質と同化の強制
• アイデンティティの抹消::表向きは「民族の団結や進歩」を掲げているが、実際には非漢民族の言語、宗教、文化、独自のアイデンティティを排除し、中国共産党による同化政策を正当化・制度化する法律であると批判されている。
• 血統による縛り:海外に暮らす人々であっても「中華民族共同体」の成員とみなし、そこからの離脱や異なる主張を一切認めない姿勢が明確にされている。
🔷国外にも及ぶ「越境迫害」の法的根拠
• 「域外適用」によるロングアーム管轄:この法律は中国国内にとどまらず、国外の組織や個人が「民族の団結を損なう」と当局に判断された行為に対しても法的責任を追及できる規定を含んでいる。
• 迫害の形態変化:従来は「国内に残された家族への圧力」が主な弾圧手法だったが、新法の施行により、海外での言論活動そのものが直接「犯罪」と定義される。これにより、おびき寄せによる身柄拘束や指名手配、訴追のリスクが激増し、「越境迫害の形が大きく変わる」と強い警戒が示された。
🔷「誇りを捨てるか、刑務所か」という究極の選択
• 「どちらも地獄」の二者択一:活動家らは、海外に逃れてもなお、自身の民族としての尊厳や「誇りを捨てる(中国共産党の同化に従う)」か、それを拒んで犯罪者として「刑務所」に送られるかという、事実上の「逃げ場のない絶望的な選択」を迫られることになる。
• 萎縮効果の狙い:あいまいで主観的な裁量によって処罰の対象とされるため、海外の当事者たちに恐怖を植え付け、自己検閲(言論の萎縮)を促す強力な政治的武器として機能することが懸念されている。
国際社会への呼びかけ:
会見において各活動家は、「自由と人権、民族の尊厳を求める人々」と連帯し、この新法がもたらす越境弾圧の危険性を国際社会へ訴え続け、法律の撤廃に向けて協力していくよう強く求めた。