マルコ・ルビオ国務長官が、中国から制裁(入国禁止)を受けている身でありながら今回の訪中に随行できた背景には、中米両国による「外交的な知恵(あるいは方便)」があったと報じられている。
これには、驚くような「名前の表記変更」という手法が使われた。
1.漢字表記の変更による「別人」扱い
中国政府は、ルビオ氏が国務長官に就任する直前の2025年頃から、国営メディアや公式文書における彼の名前の漢字表記を密かに変更した。
• 旧表記: 盧比奥(Lú bǐ ào)
• 新表記: 魯比奥(Lǔ bǐ ào)
中国側は、「かつての制裁は『盧比奥(旧表記)』という上院議員の言動に対して課したものであり、現在の『魯比奥(新表記)』国務長官は別人(あるいは新しい役職)である」という理屈を通すことで、制裁を形式的に維持したまま入国ビザを発給するという「逃げ道」を作ったと分析されている。
2.中国側の現実的な妥協
トランプ政権において、外交のトップである国務長官が入国できないとなると、首脳会談そのものが成立しない。 中国としては、対立を激化させるよりも、トランプ大統領とのディール(取引)を優先させる必要があったため、ルビオ氏を「上院議員時代の反中派」としてではなく、「米国政府の正当な代表者」として受け入れる形をとった。
3.ルビオ氏側の変化
ルビオ氏自身も、上院議員時代は人権問題などで極めて強硬な姿勢を見せていたが、国務長官就任後はトランプ大統領の意向に沿い、「実利的な対話」を重視する姿勢にシフトしている。今回の北京でも、習近平主席と握手を交わす姿が確認されており、過去の対立を棚上げした「大人の対応」が取られている。
ポイント:
中国ネット上では「制裁はどうなったのか」と反発の声も上がっているが、中国当局は「氏名の当て字を変える」という極めて中国らしい言語的トリックを用いることで、メンツを保ちつつ実利(首脳会談の開催)を取ったという事だ。