ガソリンスタンドの撤退が止まらない

 

以前から撤退の多さが問題視されていたガソリンスタンドだが、最新のデータではここ2年間は毎年約500カ所が撤退している。

その理由として指摘されているのは
・低炭素や低エネルギーの推進
・電気自動車の普及
・ガソリン車の燃費改善
という事と共に
・人手不足
・後継者不足
もあるという。

上記の中で、EVの普及というのは、全国のガソリンスタンドの経営に影響する程には普及しておらす、これはマスコミのフェイクだろう。ガソリン車の燃費改善というのは確かにある。最近の車はハイブリッド車に代表されるように15㎞/Lくらいは当たり前であり、これは30年前と比べれば倍以上の数値だから、ガソリンスタンドの売り上げは半減し、結果的に半分のスタンドが廃業しても辻褄が合う。

ところで、廃業したガソリンスタンドの跡はどうなっているかといえば、そのまま「廃墟」となっている例をよく見かける。その理由は、ガソリンスタンドの地下にはタンクが埋め込まれていて、これを掘り出して完全な更地にするには結構な資金(概ね一千万円)が必要となるからだ。

土地自体を売却して、買い取った不動産会社が解体工事費を負担するなら兎も角、地主がその土地で別の事業を行うには転業資金に上乗せとなり、個人経営の場合は結構な負担となる。

半世紀前には、戦前は貧乏の代表だった三反百姓でも、戦後の農地改革で千坪の地主となり、首都圏なら、これを宅地として売却すれば億単位の金が入って来た時代もあった。そこで、農業を辞めた事で何か商売をしなければ、と考えたのが残った土地でのガソリンスタンドの経営だった。

バカ息子は私立の三流大学付属高校から内部進学で大学に入学して卒業後は‥‥当然マトモな職業は無いから、親と共にガソリンスタンドを営む事になる。

これに対して石油元売り会社が商売の素人である農家に対して、手取り足取りで指導をしていた。

そのバカ息子も今では高齢者になり、そのまた息子はガソリンスタンドなんて継ぐ気は全く無し。おまけに設備も古くなり、大改修するにはこれまた結構な資金が必要で、投資をしても改修の見込みは少ない、というのが、現在のガソリンスタンドの現状だろう。

.