Lexus RX450h (2015/12) 前編 その2

  

RX の内装色は Standerd モデルの場合は2色だが version L では5色の中から選択できる。また F SPORT では専用のカラーとなり3色の中から選択する。それで今回の試乗車は実は F SPORT であり、写真の多くは展示車の version L を使用している。先ずは version L (写真12-1) で、これはリッチブラウンというアイボイリーとダークブラウンのツートーンということもあり随分と華やかな印象がある。そして F SPORT (写真12-2) では‥‥んっ、これも白かった。ホントはもっと黒っぽい色の方が対比ができたのだが、まあこればかりは成り行きなので白系同士で比較するが、写真では同じような色に見えても実は F SPORT の内装色はそのものずばり ”ホワイト” と命名されている。まあ確かにホワイトなんだろうが、普通はもう少しカッコを付けて ”なんちゃらホワイト” とか言うのだが‥‥。

それでシート自体の形状を比べるとスポーツという名が付いているだけあって F SPORT の方が両サイドの張り出しが大きくて多少はサポート重視に見えるが、まあ大した事はない。 version L のツートーンというのはシートのサイドとシートバックがダークカラーとなっている程度でそれ程大騒ぎする程でもないし、インテリア全体で見れば F SPORT もダッシュボードやコンソールのサイド、そしてドアの多くはダークカラーだからシート以外は version L との違いは殆ど無い。

シート表皮は version L ではレクサス得意のセミアニリン本皮シートが標準で装備され、薄くなめされた表皮はなめらかであり、分厚くてシボの深いBMW のダコタレザーとは対極となるが、どちらが良いかは個人の趣味の問題だ。更に表皮には細かい通気穴があり、ベンチレーション機構も標準装備されている (写真13) 。次に F SPORT では専用本皮スポーツートと命名されたものが標準となり、同じレザーでもセミアニリンではなく座面にはベンチレーション用の小穴も開いていないように見えるが、カタログを見るとベンチレーション機構付きとなっていた (写真14) 。

写真12-1
写真のクルマ (version L) はリッチブラウンというアイボイリーとダークブラウンのツートーンということもあり随分と華やかな印象がある。


写真12-2
こちらは F SPORT で内装はオワイトだが、ダッシュボードやコンソールのサイド、そしてドアの多くはダークカラーだからシート以外は version L との違いは殆ど無い。


写真13
version L ではレクサス得意のセミアニリン本皮シートが標準で装備される。


写真14
F SPORT では専用本皮スポーツートと命名されたものが標準となる。本当はホワイドだが光線の具合で写真はアイボリーに見える。

version L のポジション調整は運転席のみならず助手席も10Way 調整式パワーシートで、勿論メモリーも出来る (写真15) 。F SPORT も電動でメモリーも付いているが10Way では無く8Way となっている。だだし調整スイッチは見た目では両グレードとも殆ど同じだった。シートボジションメモリーの設定と呼び出しはドアトリムの開閉ノブ付近に付いているが、この位置の方が BMW のようなシート側面よりも位置を目で確認するのは容易だが、これは走行中に触る事もないのでそれほど大きな意味は無い (写真16) 。

ドアのインナートリムについては運転中は殆ど目に入らないというとから多くのクルマが手抜き、というかコストダウンをしているが、このクルマは一目見ればクロームメッキの質も良いし、アームレストはレザーを張ったパッドで凝ったステッチも入っているなどしっかりと金を掛けているのが判り、流石にプレミアムブランドを自称するだけはある (写真17) 。


写真15
version L のポジション調整は運転席のみならず助手席も10Way 調整式パワーシートだが、F SPORT の8Wayパワーシートも見たところは殆ど変わらない 。


写真16
シートボジションメモリーの設定と呼び出しはドアトリムの開閉ノブ付近に付いている。

写真17
ドアのインナートリムはクロームメッキの質も良いし、アームレストはレザーを張ったパッドで凝ってステッチも入っている。

 

ダッシュボードのデザインは最近のレクサスに共通する天板が2段になっているもので中央のディスプレイも横幅がかなり広いワイド画面となっている。センタークラスターは上部には中央にアナログ時計を配し左右にはエアアウトレット、その下にはオーディオおよびエアコンの操作パネルというオーソドックスなものだが、これらは極力上に配置されているために天板から飛び出したディスプレイとともに運転中でも視線移動は少ない (写真19) 。

ところでセンタークラスターに配置されているオーディオユニットには CD を挿入すると思えるスロットがあるが、最近の上級車としてはこれ程に目立つ位置にスロットがあるのは珍しいのではないか。これって一昔前で言えば世の中 CD になったのに未だカセットデッキが無いと許されないクラウンみたいなモノだろうか。そりゃあまあ、折角苦労して北島三郎もCDに買い換えたし使い方も覚えたのに、今更「USB 接続がどうしたこうした」とか言われてもサッパリ理解出来ないから、ここはやはり真っ正面に CD スロットでOKでしょう!

コンソール上にはレクサスに共通のAT セレクター、コマンドダイヤル、回転式の走行モードスイッチがあるが、例によって配置は各モデルによって異なっている (写真20) 。そのコンソールの後端には定番のリアパッセンジャー用エアアウトレットがあるが、何故かこれにはつや消しクロームの縁取りがあるなどフロントよりも手が込んでいる。そしてダッシュボード右端には各種スイッチ類が並ぶが、ドイツ車のように回転式のライトスイッチがあるわけでもなくさっぱりとしている (写真20) 。

写真18
ダッシュボードのデザインは最近のレクサスに共通する天板が2段になっているもので中央のディスプレイも横幅がかなり広いワイド画面となっている。

 


写真19
センタークラスターは上部には中央にアナログ時計を配し左右にはエアアウトレット、その下にはオーディオおよびエアコンの操作パネルという視線移動は少ないレイアウトとなっている。


写真20
コンソール上にはレクサスに共通のAT セレクター、コマンドダイヤル、回転式の走行モードスイッチが配置されている。


写真19
そのコンソールの後端にある定番のエアアウトレットはつや消しクロームの縁取りがある。


写真20
ドイツ車のように回転式のライトスイッチがあるわけでもなくさっぱりとしているダッシュボード右端。

ということで、例によって焦らしながら後編に続く。

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