Volkswagen Golf Highline (2013/7) 前編 | |
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Cセグメントの小型車として世界中のカーメーカーのベンチマークとされてきたフォルクスワーゲン ゴルフが7代目、すなわちゴルフZへとFMCされた。今回は上級モデルのHighlineから発売されて、それ以下のモデルは少し遅れての販売となるようだ。 初代ゴルフである17型、通称ゴルフTが発売されたのは1974年だから今から30年も前になる。そのゴルフTのアウターサイズは全長3,725 x 全幅1,610 x 全高1,410o ホイールベース2,400oであり、これは下の表を見れば判るように現行VW車ではポロよりも小さく、むしろup!に近いくらいに小さい。 クルマというのはモデルチェンジの度に大きくなってゆくのは宿命のようなものであり、ゴルフも当然その流れの中で、今では結構大きくなってしまった。なお、ゴルフTの車両重量は780sと、現行のup!よりも140kgも軽かった訳で、VWに限らず最近のクルマは重くなリ過ぎではないだろうか? そして、先代ゴルフYのアウターサイズと比較すると、ヤッパリ新型は全長が+415o*1、幅が+10o大きくなっていて、逆に全高は−25oと低くなっている。要するに長く、広く、低くなったということだ。更にホイールベースも60o長くなっているから、結局シャーシー自体もワンランク大きくなったとういうことだろう。 *1 実はその後、一覧表の全長4,625oという数値が4,265oの間違いだということがわかり、そうなると延長分は55oとなる。まあ、それでもホイールベースの60oとともに可成りな延長には違いない。 |
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最初にディーラーの駐車場にピッカピカのゴルフらしきクルマを発見したが、これが新型ゴルフZなのかどうかは判らない程に新鮮味は無かった。そこで新旧ゴルフを写真で比較してみると、ヤッパリ大きな違いは無さそうで、特にフロントなどは僅かにグリルの高さが違うくらいだ(写真5)。ただし、前述のように高さが1,485から1,460oと25oも低くなっていることだが、その割には最初に新型を前から見た途端に大幅に低くてかっこ良くなった、という気はしなかったが、後ろから見ると新型の低さが比較的に解りやすい(写真6)。 リアゲートを開けると、そこに見えるラッゲージスペースは意外と奥行きがあるが、全長がゴルフYよりも55o*1も長くなったことの恩恵だろう(写真11)。なお、リアゲートの内張りを見るとプラスチック丸出しで何とも安っぽいが、普通はリアゲートの内張りなんて見ることもないから、この辺は割り切っているのだろう。 |
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そしてドアを開けてみると、目の前に広がるインテリアは意外にも高級感がある(写真13)。というのは既に述べたように初期の輸入は全てHighLineであるために、写真も当然ながらHighLineであり、そのためにシートは中央部分にアルカンターラを使用しているなどが見た目の高級感に継っている(写真14) 。とはいえ、シート調整は全て手動である(写真15)とか、ドアのインナートリムがなんとなくプラスチッキーで安っぽい(写真16)とか、本来このクルマが大衆車であることを物語っている。 |
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インパネは特に特徴はないがセンタークラスターの配置が一番上にエアコンのアウトレットを配してディスプレイがその下という視認性の良くないレイアウトとなっている。最近はディスプレイをダッシュボード天板以上に持ちあげて運転中での視認性を向上させるのが主流なのにどうしたものか、と思ったら実はエアアウトレットの下のディスプレイはオーディオなどに使うもので、ナビは付いていなかった(写真18)。それではナビはどうするのかといえば、実は市販のインダッシュタイプが純正指定されていて、これをダッシュボード上部におっ立てるという、純正どころか中古車ユーザーがカーショップで買ってきて後付するような代物で、かっこ悪りい〜、なんて言いたくなる(写真20)。 |
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最近のVWは年々高級路線となっていたが、それでも今回の新型は一時期に比べるとむしろ質素になってきたようにも感じる。もっとも、最近は同じCセグメントにBMW1シリーズなどが進出してきていて、流石にこれらと比べると所詮はVWの質感だから、まあこれは我慢するしかない。 そして、気になる走りについては後編にて。 |