TOYOTA CROWN Hybrid Athlete (2013/9) 前編 | |
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昨年末にクラウンがFMCを実施したが、この新型クラウンについては発売直後に速報版として2.5ロイヤルサルーンに試乗し、その後に本命としてアスリートシリーズから3.5アスリートGという最上級モデルにも試乗しているが、今回は未だ試乗していなかったハイブリッドを取り上げてみた。なお、クラウンハイブリッドはアスリートとともにロイヤルにも設定されているが、今回アスリートを選んだのは単に試乗車がアスリートだったというだけで、特に他に目論見は無い。 クラウンシリーズには最近追加発売され、一時期は独立車種だったが今回からはまたクラウンのラインナップの一つとなったマジェスタを含めるとエンジンは2.5、3.5(アスリートのみ)、ハイブリッド(2.5L)、ハイブリッド(マジェスタ用3.5L )の4種類のパワーユニットがあり、これらの代表モデルを一覧表にしておく。 ![]() 今回試乗したのはハイブリッド アスリートSで価格は469万円だからクラウン ハイブリッドとしては中間グレードとなる。ハイブリッドと2.5の価格差は約50万円だが、実際にはエコ減税などがありその差は縮まるから、意外と買い得かもしれないが、この件については試乗後のまとめで少し詳しく纏める予定としている。実はクラウン(ロイヤル&アスリード)のハイブリッドシステムはレクサスISと同じであり、同じクラウンでもマジェスタはレクサスGSと同一となっている。 ハイブリッド アスリートのエクステリアはガソリンのアスリートと殆ど変わるところはない。フロント同士を比べても一見すれば区別はつかないが、よくよく見ればラジエターグリルの中央の王冠マークの内部がハイブリッドではブルーに塗られていた。そしてまたリアも殆ど違いは判らないが、ハイブリッドは世間の常識どおりに排気管が見えない。これは「ハイテクぶったってエンジンがなければ走れないんじゃねぇか」なんて言われないように極力エンジンの存在を隠しているのでは、と思っている。 |
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ハイブリッドと聞いて脳裏に浮かぶのは、大型バッテリーがトランクスペースを圧迫して、大きなサイズの高級車にしては何やら狭すぎないだろうか、という不安だが、クラウンハイブリッドの場合は、ハイ、狭いです! リアシートバックレストの背後にバッテリーを置いているために奥行きが短いこと、更には床位置も高いので容積としては随分と狭いことになる。そういう状況だから、リアシートのバックレストを前に倒してのトランクスルーなんていうのは夢のまた夢となるが、クラウンと同じハイブリッドシステムを搭載しているレクサスIS(300h)のトランクスペースはガソリン車と全く変わらず、トランクスルーまで出来るのは価格の差だろうか? しかもクラウンよりもISの方が全長が短いのだから、一体どうなってるんだ、何て言いたくなる。 |
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前回試乗した3.5アスリートの時は、内装がシート表皮中央とドアインナートリムの一部に、えんじ色を使ったテラロッサという、ちょっと派手な如何にもアスリートという感じの内装だったが、今回は黒を基調とした大人しいカラーリングだった。とはいえ、アスリートだからロイヤルのような演歌調ではないだけ救われる。いずれにしても、ハイブリッドだからといって特に変わった内装、ということは無いようだ。 |
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3.5アスリートの試乗記で述べたように、インパネはクルマの樹脂部品の中でも大きく、しかもウレタンを配合して弾性を持たせるなど金型設計は難しく、イニシャルコストが高い部品のために極力共通化するのが普通で、ハイブリッドだからといって特別なインパネという訳にはいかない。 そしてセンタークラスターもガソリン車と共通で、最上部にナビのディスプレイを配置し、その下にはエアコンの操作を始め各種の設定用に使用するもう一つのディスプレイが配置されてる。 |
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想像はしていたが、クラウンのハイブリッド車はエクステリア、インテリアともにガソリン車と区別が付かない、というか特にハイブリッド車としての差別化をすることは無いようだ。元来、クラウンは排気量が2.5Lか3.5Lかも判別できないような政策をとっていて、”2.5”とか”250”なんていうエンブレムも付いていないのが普通だから、ハイブリッドの場合はリアの小さなエンブレムやフェンダーサイドの”HYBRID”の文字があるだけでも、クラウンシリーズとしては大いなる差別化ということになる。 結局、見た目では殆どガソリン車と違わないクラウンハイブリッドだったが、さて肝心の走りのほうはといえば、この続きは後編にて。 |