BMW 528i Touring M-Sports 特別編  ⇒試乗記へ戻る
高級輸入ワゴン選び(Eクラス vs 5シリーズ)

特別編へようこそ。何時ものように、このコーナーは言いたい放題の毒舌が好みの読者以外はお勧めいたしません。

高級ステーションワゴンの代名詞といえば、メルセデスのEクラスワゴンが脳裏に浮かぶ。そして、EクラスのライバルとなるのはBMWの5シリーズワゴン(BMW ではツーリングと呼ぶ)、もうひとつはアウディA6のワゴンであるアバンテだが、A6は今年中にFMCした新型に移行するために、今現在は空白となっている。
それじゃあ、A6の新型が出たら大々的に特集するんかい?って言われると、いや、その、まあ。

このEセグメントのステーションワゴンについては、現在国産車が存在しない状況だから、このクラスのワゴンが欲しければ輸入車を買うしかないのが現状だ。なお、ワゴンで有名なボルボV70については、ドンガラの大きさだけならばEセグメントに近いし、価格もT6は669万円とE250や523iより高いから、世の中にはV70が5シリーズやEクラスと同格であると勘違いしているユーザーもいるようだが、当然ながら、そんな訳がない。な〜んて書くとボルボユーザーは怒るだろうが、なんてったって、ここは特別編ですからねぇ。このくらいの言いたい放題は言わしてもらわないと・・・・。それにボルボの試乗記、例えば最近ではS60などのアクセス数はBMW5シリーズに比べて明らかに少ないというか、発表後のアクセスの勢いが全く違う、というのが現状で、流石に当サイトの読者の皆さんはご存知のようだ。

それでは早速本題に入ろう。まずは、Eクラスと5シリーズのワゴンのエクステリアを比べたのが下の写真で、両車とも似ているといえば似ているし、それでいて誰が見てもBMWであり、メルセデスでもある。なお、5シリーズツーリングがEクラスワゴンと対等に比較されるようになったのは 先代E60辺りからだから、未だ10年弱というところだ。

Eクラスと5シリーズのワゴン同士を比べてみれば、基本的には似た雰囲気を持っているようでもあり、はたまた誰が見ても、それぞれEクラスと5シリーズであり、このアイデンティティもワゴンの王者たる証 となる。両車を側面から見ると、リアオーバーハングが長く、ワゴンとしてのラッゲージスペースを稼いでいるEクラスに対して、リアオーバーハングを詰めてワゴン本来の積載性を犠牲にしてでもスタイリッシュな外観と運動性能を重視し ている5シリーズ 、という両車のポリシーがハッキリしている。ここで、”両車”を”両社”と置き換えても良いのだけれど、最近のメルセデスはCクラスにおいてBMW的なクルマ 創りに方針を変えているから、一概に会社のポリシーでもなくなってしまった。CクラスワゴンがDピラーを寝かせて、実用性よりもスタイルを優先しているのは、言い換えれば本当の意味でのステーションワゴンはEクラスのみだと言いたいのでは、なん ていう想像をしてしまう。
 

Eセグメントのプレミアムワゴンとして、正にガチンコ勝負の2車で、ワゴンマニアから見れば、どちらも何時かは所有してみたい 車種の筆頭だろう。
 

全長は5シリーズが 4,920mm、Eクラスが4,900mmと同等。
ホイールベースは5シリーズが2,970mmとEクラスの2,875mm対して95mmも長い。
その分、リアオーバーハングはEクラスの方が長く、ワゴンらしいスタイルをしている。

 


フロントスタイルは、これこそ誰が見てもBMWとメルセデスで、このアイデンティティは残念ながら国産車には無いものだ。
 


リアはそりぞれ現行のセダンのイメージを残していることに気が付く。
 

ドアを開けた瞬間の眺めは、意外にも両車には共通点があるのは、ドイツ感覚なのだからなのだろうか?シート表皮はどちらもベースグレードにファブリックを使い、それ以上のグレードにはレザーが使われているのも同様で、さらに粗い折り目のファブリックの材質も似ているし、シボがハッキリした厚いレザーもまた似ている。
 




こうして2車を比べると意外に雰囲気が似ていることに気付く。


欧州車では御馴染みのファブリック表皮。最近は国産車でも採用している例があるが、多くの国産車ユーザーはこの材質がチャチだと思っているし、未だに安物のベロアなんかを好む場合が多い。


これまた欧州車、というよりもドイツ車で御馴染みの厚くてシボのハッキリしたレザー表皮。
 

レザーシート装着モデルはどちらも調整はフルパワーでメモリーがついているが、これらの調整用スイッチ類はBMWがシート側面に対して、メルセデスは伝統的なドアトリムと、この点は大いに異なっている。なお、BMWもシート位置のメモリースイッチのみは、メルセデスと同様にドアトリムに装着されている。
 


パワーシートの調整スイッチはBMWが多くの国産車と同じシート側面にあるが、メルセデスは伝統的なドアインナートリムにある。操作は手探りのBMWに対して目で見えるメルセデスの方が操作性は良いが、滅多に使うものでもないし、慣れればBMWの方式も悪くは無い。
 

今度は2車のインパネを比べてみると、どちらもドイツ車ということがあるのか、これまた意外にも雰囲気が似ている。特にダッシュボード下端に水平にトリムを配していたり、中央上部にディスプレイを置き、その下のエアコンアウトレット、そしてそのままセンタークラスターのエアコンとオーディオ操作パネルに つながっているなど、基本構成は同一となっている。
 


ドイツ車同士ということもあるが、基本的なデザインが似ている両車。
 

インパネの質感については、特に先代同士を比べると、初期モデルの場合はどちらも安っぽくて唖然としたが、その後は改良されて、モデル末期には充分な高級感を持っていた 。これに対して現行モデル(5シリーズがF10、EクラスがS212)は発売当初から充分な高級感と出来の良さで、これならば価格相応というところか。 この発売当初から完成されているという日本車では当たり前のことが、ドイツ車では当たり前では無かったのだが、最近は日本車的な強みも身につけだしたとう点では、国産車も辛いものがある。
なお、下の写真の場合、5シリーズのトリムはMスポーツパッケージ装着車のために、アルミのエンボス模様という、チョッと好き嫌いの分かれそうな素材を使っている。まあ、気に入 らなければオプションのウッドトリムを選べば良いだけだが。それに対してEクラスのウッドトリムはオーソドックスな高級感で、これを嫌うユーザーは少ないだろう。
革目のシボをつけたダッシュボードの材質は、どちらも質が高いし、触ってみれば柔らかいパッドになっていて、優劣は付け難い。なお、エアコンのアウトレットは5シリーズがどうもプラスチッキーで安っぽいから、これはEクラスに軍配が挙がりそうだ。
 


樹脂製のインパネはどちらも当然柔らかいパッドで質感も良が、BMWのツルっとした感触に対して、メルセデスの方がザラッとしている。なお、エアコンアウトレットはメルセデスが高級感で勝っている。
 

ドアのインナートリムについては、5シリーズの場合、写真のクルマがMスポーツの為にアームレストにアルカンターラを使用していて、これが実に高級な質感を醸し出している。この部分に毎日触れられるだけでも、Mスポーツを買うメリットがありそうだ。これに対してEクラスのインナートリムはオーソドックスで、特別の高級感はないが、このクラスとしては標準的なものだ。
 


5シリーズはMスポーツの場合、ドア側アームレスト表皮にアルカンターラを使用していて、これが実に良い雰囲気を出している。
 

センタークラスターのエアコンとオーディオの操作パネルは、まあ好き好きの問題だろうが、Eクラスの場合は最近のメルセデスの流儀に従って、テンキーを含む多くのボタンが付いたタイプであり、実際には慣れればどちらも似たようなものだろう。ただし、5シリーズの場合は好き好きは別としても例のiDriveが付いているから、あのダイヤルを操作する場合が多くなる。
 


エアコンとオーディオの操作パネルは両車のポリシーの違いがハッキリとしている。
 

ドライバーが運転中に最も目にする部分は正面のメータークラスターだが、メーターの配置は両社のポリシーの違いを反映している。すなわち、BMWは中央に対称として配置された速度計と回転計を中心として、左右の端に小径のメーターが配置されているが、これは回転計と速度計を同じくらいに重視していることを表している。これに対してメルセデスは中央にひときわ大径の速度計を配して、その左右に少し小径(中くらいの径)の回転計とアナログ時計をそれぞれ配置して、さらにその隣には小径のメーター類を配置している。要するにBMWの走り優先に対して、メルセデスはあくまで実用車としての使い良さを追求していると いうポリシーを表している。因みにポルシェの場合は、セダンのパナメーラーでさえ中央には大径の回転計が居座っていて、走りが命のスポーツカーばりの配置となっている。
 


メーターの配置も両車(社)のポリシーの違いがハッキリとしている。 なお、右下のE350 BlueTECはディーゼルエンジンのために
回転計のレッドゾーンが焼く4,200rpmと低い。

 

ATセレクターは両車とも電子式を採用しているから、言って見ればシフトレバーというよりも、単なるスイッチということになる。ということは、何処にどんな形で付けても良いわけだが、5シリーズは従来の感覚でフロアコンソールに、そしてEクラスはステアリングコラム上に装備している。このステアリング コラム方式は、BMWも10年ほど前に7シリーズで採用したが、世間の評判が悪くて現行モデルではフロアに移動したと言う因縁がある。それをメルセデスはあえて採用したわけだ。
ところで、Eクラスの場合はベースグレードであるE250では旧来の5ATを搭載していたことから、ATセレクターもフロア上に機械式のオーソドックスなタイプを装備していたが、最近のマイナーチェンジでE300以上と同じになった。 そして今現在のE250は125エディションという特別モデルとして、価格を669万円に抑えて販売している。
 

ATセレクターは両車ともフルエレキだが、配置は5シリーズがフロアコンソールに対してメルセデスはステアリングコラムと対照的だ。
 

両車のエンジンを比べてみると、5シリーズのベースモデルは直6 2.5Lの523iでEクラスは直4 1.8LターボのE250と、エンジンに関するポリシーは全く異なっている。ただし、BMWも近い将来は2.5Lクラスが直6から直4ターボとなる可能性は充分にあるが、今現在は貴重な直6エンジンで、このスムースな特性は大いに魅力がある。またスペックの割には十分な動力性能を持っていて、特にセダンの場合には実用的にはこれで充分、なんて思ってしまう。対してE250の場合は、トルク的には3.2L並みの31.6kg・mと523iを圧倒しているのだが、少なくとも前期モデルの場合はターボラグの大きさと、時代遅れの5ATミッションのために、折角の大トルクが生かせずに何ともトロいクルマだった。ただし、極最近のMCではミッションが上級モデルと同じ電子セレクターによる7ATに変更されたので、もしかしたら大幅に改良されている可能性はある。この辺は、試乗して試したみたいと思っている。
 

今度は中間グレードの比較をしてみるが、5シリーズの3L自然吸気エンジン(258ps)搭載の528iは充分な動力性能と比較的買いやすい価格(といってもツーリングで745万円もするが)から5シリーズの主力モデルとなっているのに対して、Eクラスの3LモデルであるE300の場合は価格(765万円)も性能も528iと同等(3.0L、231ps)なのだが、何故か売れないマイナーグレードとなっている。
 

V8の550iやE550は、ハッキリ言って特殊なモデルだから、一般的な上級モデルという面では5シリーズの場合は3Lターボの535iとなる。これに対してEクラスの場合は3.5LのE350が相当するが、 ディーゼルのE350ブルーテックの方が主力となっていて、特にワゴンではディーゼル比率が多いようだ。メルセデスのEクラスワゴンといえば30年以上前に国内発売された300TD(S123)という5気筒ディーゼル搭載モデルを思い出すが、そのイメージも未だにあるのだろうか。 更には輸入元が政略的に実売価格(値引きを含む)を下げているなどの実情もあるようだ。
 

シャーシーや足回りについては、ワゴンの王者として両車とも定評のあるものだから今更言うことも無いが、ワゴン特有の積載量を考慮したリアの自動車高調整 など、普段は荷物なんて積む事は無い場合が多いにも関わらず、本気で重量物を積載することが可能な足回りを持っているというのは本物の証だ。

さて、折角だからホイールから覗くブレーキにも目をやってみよう。20年ほど前ならば、余程の高価格グレードでもなければホイールはスチール製で、更にカバーが掛かっていたから、ブレーキなんて全く見えなかったのだが、アルミホイールが主流の現在では嫌でもブレーキのメカが丸見えとなる。カッコ良い大径ホイールの中を覗いたら、ショボいキャリパーと小径の情けないディスクローターが 、それどころか無骨なドラムが見えたらば、それだけで白けてしまうが、下の写真のように、両社のブレーキキャリパーは極普通のもので、感心もしないがシラケもしない。ただし、5シリーズは523iと535iでは全く異なるキャリパーを採用しているのがチョイと文句も言いたい。プレミアムブランドならば、グレードでブレーキに差をつけるなんてセコいことは止めて、全て上級車と統一すべきだと思うのだが。
 





ここまで写真を中心に5シリーズとEクラスのワゴン同士を比較してきたが、ここでスペックを比較してみる。
既に何度も同じことを言った覚えがあるが、車は乗ってナンボだからスペックでは全てを語れないのだが、それでも決して無視していいものでもない。
 
    @ BMW ② Mercedes benz BMW BMW  Mercedes benz
      523i Touring E250 CGI
BlueEFFICIENCY
Stationwagon
528i Touring 535i Touring E350 BlueTEC
Stationwagon
AVANTGARDE
 

車両型式

 

DBA-MT25

DBA-212247C DBA-MU30 DBA-MU35 LDA-212224C

寸法重量乗車定員

全長(m)

4.915

4,900 4.915 4.900

全幅(m)

1.860

1.855 1.860 1.855

全高(m)

1.490

1.500 1.490 1.500

ホイールベース(m)

2.970

2.875 2.970 2.875

駆動方式

FR

 

最小回転半径(m)

 

5.5

5.3 5.5 5.3

車両重量(kg)

1,880

1,680 1,900 1,950 1,960

乗車定員(

 

5

5 5

エンジン・トランスミッション

エンジン型式

 

N52B25A

271 N52B30A N55B30A 642

エンジン種類

 

I6 DOHC

I4 DOHC Turbo I6 DOHC I6 DOHC Turbo V6 DOHC
Diesel Turbo

総排気量(cm3)

2,496

1,795 2,996 2,979 2,986
 

最高出力(ps/rpm)

204/6,300

204/5,500 258/6,600 306/5,800 211/3,400

最大トルク(kg・m/rpm)

25.5/3,000

31.6/4,300 31.6/3,000 40.8/5,000 56.1/1,600
-2,400

トランスミッション

8AT

7AT 8AT 7AT
 

燃料消費率(km/L)
(10/15モード走行)

10.4

12.6 N/A 10.6 13.4
 

パワーウェイトレシオ(kg/ps)

9.2

8.2 7.4 6.4 9.3

サスペンション・タイヤ

サスペンション方式

ダブルウィッシュボーン

3リンク ダブルウィッシュボーン 3リンク

インテグラル・アーム

マルチリンク インテグラル・アーム マルチリンク

タイヤ寸法

 

225/55R17

195/50R16 225/55R17 245/45R18 Vディスク/Vディスク
 

ブレーキ

前/後

Vディスク/Vディスク

Vディスク/ディスク Vディスク/Vディスク 235/50R17

価格

車両価格

640.0万円

669.0万円 745.0万円 865.0万円 833.0万円

備考

 

125Edition

     

既に前述してきた内容を確認することになるが、こうしてみるとE250の軽量な事に驚かされる。考えれ見ればターボ関連の機器を積んでいるとはいえ、4気筒ガソリン1.8Lエンジンだから軽くでも当然だった。

以上いろいろと比較してきたが、実際には読者自身がご自分の目で現物を確認してもらうのが一番確実だ。そして、写真では比較できない乗り味については、過去の5シリーズとEクラスの試乗記を参考にしてもらうにしろ、最終的にはこれこそご自分でハンドルを握って確認してもらう 必要がある。

とはいっても、予備知識も入れておこうという読者のために、関連試乗記のリンクを貼っておこう。
 


BMW523i

BMW535i

Mercedes Benz E250
CGI BlueEFFICIENCY


Mercedes Benz E350
Blue TEC Wagon

BMWER(ビマー) 5
(NEKO MOOK 1470)


BMW (ワールド・カー・ガイド・
DX-世界自動車図鑑- (2))

メルセデス
・ ベンツ Eクラス
(モーターマガジンムック)
 

メルセデス・ベンツ新型Eクラス
のすべて (モーターファン
別冊 ニューモデル速報)

メルセデスのスタイルというのは、何故か女性に好まれない傾向があり、5シリーズとEクラスを購入のために比較検討すると、奥方がEクラスを却下するという話を良く聞く。特に現行モデルは厳ついフロントスタイルが事の他女性陣から嫌われているようだ。それを言ったらば、5シリーズ、というかBMWのキドニーグリルだって言い換えれば豚っ鼻じゃあないか、といいたくなるが、何故かBMWはお洒落なのだそうだ。まあ、この辺はド田舎であるシュツッツガルドを本拠地にするメルセデスと、都会であるバイエルンに本拠地を持つBMWの違いなのかもしれない。 こういう雰囲気を直ぐに見抜く点では、男性よりも女性の方が勝っているのかもしれない。えっ、男でもEクラスのカクカクとしたデザインは嫌いだ、って思う読者がいたら、もしかして心の中は女性だったりして・・・・・。だとすると、一度ジェンダークリニックとかに言ってみたらばどうだろうか?な〜んて、冗談っすよ!

5シリーズやEクラスなどEセグメントに属するクルマは、確かにパーソナルカーとしては理想的だし、たとえば5シリーズを3シリーズと比べると、確かに出来の良さというか、金の掛け具合が違う。しかし所有に当っては二つの大きな問題がある。その1つは価格が高いことで、ベースグレードを選んでも車両価格は6百数十万円もするから、総額では700万円となってしまう。2つ目は、その大きさで、1,850mmを超える全幅は一般的なマンションの立体駐車場には入らない場合が多いし、少し古い建売住宅のカーポートも厳しいだろう。でも、まあ、スペースについては如何しても欲しければ、外部の駐車場を借りるということも考えれれるが、予算の方は個人の事情だから何とも言えない。それでも、3シリーズとはいえ 上級モデルの場合、例えば335iツーリング(ベースグレードで706万円)のように、523iと逆転してしまう訳で、こういうのは動力性能を余程重視しない限りは損な買い物と思うが、まあ何を買おうが個人の好みだから特に何も言わないが・・・・・。335iカブリオレMスポーツの850万円なんて、535i(835万円)より高いし、ボクスターSの781万円に比べて・・・・・、なんて言いたい気持ちをグッと抑えておこう。

本当は、この辺で終わりにしたいのだけど、最近の B_Otaku は以前より発言が大人しくなって面白くないといいう読者もおられるようなので、もう少しオマケを付けてみよう。上記のようにEセグメントの高級ワゴンの価格はベースグレードでも6百数十万円で、これは平均的なホワイトカラーサラリーマンの年収くらいだろうか。いや、俺はもっともらっているぞ、とか、そんなにもらえるのは大企業や公務員くらいで、中小企業ではもっとず〜と少ないぞ、とか、色々意見もあるとは思うが、とにかく中産階級の年収に近い訳で、言い換えればクルマエンゲル係数は100%と、なってしまう。それでも、この手のクルマに乗れるのはサラリーマンの場合は60歳未満、すなわち50代が限界となるのは、多くの民間企業は60歳が定年であり、その段階で必ず退職することになるからだ。勿論、企業によっては定年後も再雇用という制度はあるが、収入は激減することになる。それでも今現在60歳の年代ならば、年金の一部支給ということで月に10万円程度はもらえるのだが、これでは生活保護よりも安い訳で、どうやって暮らすんだ、なんていうことになる。

さあて、そういうことだから、現役世代のうちに理想のクルマを手に入れる必要があるが、あまり早い次期に買うと定年後にはポンコツになってしまう。そこで、50代後半とうのが最後にクルマを買うチャンスとなる。勿論、定年退職時の退職金で買うという手もあるが、数年後に60歳となる年代では60歳では年金は一銭も出ないから、退職金は少しでも貯めておくことを勧める。

なにっ?そんなら、現役時代でもクルマなんて買わずに、貯蓄に回した方が良いんじゃないか、って?
確かに、そのとおり。しっかし、それじゃあ、このサイトの意義がなくなってしまうし、輸入車に限らず、自動車業界が終わってしまうし、それがまたさらに景気低迷を呼んでしまう・・・・・。
だから、皆さん。クルマを買いましょうねっ!