アウディ A6 2.7T クアトロ(2002/05/13)
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※この試乗記は2002年5月現在の内容です。現在この車種は新車販売が終了しています。現行車は新型A6にフルモデルチェンジされています。

試乗車のA6−2.7T クワトロはA6の中でも最高グレード、価格は660万!これはメルセデスE320やBMW530iよりも高価で、E320 4マチックに近い高価格車ということになる。

内装は噂どおり出来がよく、成る程Eクラスや5シリーズ以上の高級感と仕上げの良さが感じられる。走り出してデーラーの駐車場から段差をこえて国道4号へ出る時点で、サスの動きがそこらの安物とは次元が違うのが感じられた。

エンジンはさすがにトルクがあり、チョッと踏むとグワーと加速する。ツインターボと言ってもあくまで穏やかなのに速い。さすがは大人のクルマ。(いや、大人でも殆どの人が買えない価格)

4WDらしく走りは安定しているの一言。特に2車線のバイパスの速い流れに乗って巡航しているときの安定感は、今まで乗ったどのクルマよりも上で、高速道路の長距離巡航には最適だろう。ステアリングも正確でBMWほどクイックではないがメルセデスよりは楽しめる。Cや3とはクラスの違いをハッキリ感じる。(当たり前か)

馬鹿でかい外形(幅1800超)のわりには見切りも取り回しもよく、同乗したセールス氏の言うがままにコースを取ったらやがて農道みたいなところに案内された。センターラインのない、ヤットコすれ違えるような道だったが、緊張感なく普通に走れた。アウディじゃ対向車がビビッて徐行することもあまり無いのに楽に走れたのは、クルマの性能の良さと思う。

ブレーキも安定しており、効きに文句は無いが、BMWあたりの食いつくようなハイミュー感とは違う。A6のブレーキパッドは日米向けには欧州仕様と異なり、日系メーカーのフランス工場で作られるノンアス系パッドが装着されている。このメリットは欧州系のセミメタに比べて、効きがマイルドなのとホイールの汚れが少ないことと、鳴きが出にくく寿命も長いという、日本製の高級車的な特性なので、セルシオやシーマなどからの乗り換えでも、違和感が無いことだ。
ただし、個人的には欧州系の食いつくようなハイミュー感が好きだが・・・・。

結論としは、E320や530iとともにオーナーカーの最高峯に間違いはない。個人が買って乗るには理想的なクルマの一つ。問題はブランドとしてイマイチなこと。

もっとも660万もだせば良くて当たり前とも言えるが。