B_Otaku のクルマ日記


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2019/4/15 (Mon)  BMW New Z4 (G29)

BMW の2座ロードスターである Z4 が FMC され G29 となった。先代は何と 2009年に発売された E89 という事からも判るように開発コードは E から F を飛ばして G となった訳で、要するに1世代飛ばしてしまったのだった。この為に10年ぶりのニューモデルとなる訳で、これは大いに期待出来る。

ところで、新型 Z4 はご存じのようにトヨタの新型スープラと兄弟関係となる事もあり、今後も情報に対して敏感に即応する必要がありそうだ。それでは Z4 のライバルはと考えれば、これはやはりボクスターだろう。そこで G29 とボクスターの主要諸元を比較して見ると、価格も性能も Z4 ボクスターより少し下を狙っている。流石に真っ向からガチンコ勝負を避けたのか、はたまた手持ちのエンジンやプラットフォームの関係なのかは判らない。

エクステリアは勿論キープコンセプトだが、10年間のブランクを取り戻す為か全幅が 75㎜ も広がっている。

ただし幅広化はよりスポーツカーらしくなっているし、バンパーの大部分がアンダーグリルとなるなど、より迫力が増している。

ということで、第一印象は中々良い。

そして何時ものように次回からはもう少し詳しく各部を見る事にする。

  ⇒ BMW New Z4 (G29) <2>







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2019/4/12 (Fri)  平成元年のクルマたち<6>

バブル時代のクルマの一つに無駄の塊りのようなスポーツカーがあるが、さて当時のスポーツカーとスポーティーカーを並べてみる。

Toyota Soarer
ソアラはスポーツカーというよりも高級スポーツクーペであり、バブル期では2代目 Z20 (1986-1991) が販売されていた。エンジンは直6 2.0 および 3.0L で、スープラのようにツインターボ 280ps 版は設定されていない事からも性能よりもラグジュアリー重視のモデルだった。

Toyota Supra
スープラはセリカXXをルーツとしているが、バブル時代の3代目 A70(1986年-1993年)では最速モデルに直6 2.5L ツインターボ 280ps エンジンを搭載し、日産 スカイライン GT-R、三菱 GTO と並んで 280ps の御三家だった。

Nissan Leopard
レパードは 2代目 F31型(1986年 - 1992年)がバブル期にあたったが、車両コンセプトも発売時期も全くソアラとバッキングしていた。とはいえ人気はソアラ程ではなかった記憶がある。初代が 1980年とライバルのソアラの初代モデル (1981年) よりも早いくらいだったのだが、この辺が例によって日産の商売の下手さで、両社の差がじりじりを開いていく原因だった。

Nissan Skyline GT-R
トヨタには無い種類のクルマと言えば8代目スカイラインのトップモデルとしてラインナップされた GT-R で、これはしばらく途絶えていた GT-R としては 3代目となるモデル (BNR32型 1989年-1994年) だった。エンジンは6気筒 2.6L ツインターボ 280ps で、パワー的にはスープラのトップモデルと同じ 280ps だが、GT-R は少し金を掛ければ簡単に400ps くらいにパワーアップ出来ると言われていた。したがって445万円という価格はベースモデルと考えるべきで、本来の GT-R の性能を得るにはあと200万円程度は必要というのもマニアの常識だった。と言う事はスッピンのクルマは低域トルクがスカスカで「何これ、全然速く無いじゃん」という事になる。

この通称 32GT-R こそは国産命のマニアが心のよりどころとするモノで、500万円で1千万のポルシェどころか2千万円のフェラーリよりも速いと悦に入るのが定番だった。

 

Honda Legend Coupe
ホンダの高級車レジェンドには4ドアサルーンと共に2ドアクーペも用意されていた。これがソアラ等と同じ高級スポーツクーペと競合するもので初代は 1985年、2代目は 1990年に発売されている。2代目の価格は 455万円と結構高価だった事もあり、日本では例によって一部の (金持ちの) ホンダファンが買う程度だった。

Honda NSX
NSX は日本では初となるミッドシップエンジンの本格的なスポーツカーで、所謂スーパーカーのカテゴリーを狙ったのも国産初だった。性能的には 32GT-R と同程度だが、GR-R には無いスパ―カ―テイストが魅力だった。価格は 800万円 (MT) と国産スポーツカーとしては極めて高価だったが、フェラーリ等と比べればはるかに安かった。

しかし NSX のエンジンは V6 3.0L NA で、ランボルギーニの V12 等と比べると説得力に欠けるし、スタイルも NSX にはスーパーカー的な華が無いのが辛いところだ。

Mazda Savana RX-7
サバンナ RX-7 はマツダのローターリー専用スポーツカーで、バブル期では 1985年発売の2代目でマニアは FC と呼んでいるモデルが販売されていた。エンジンは2ローター 215ps で 323万円と GT-R などの 280ps 級モデルと比べるとイマイチの性能だった。そして RX-7が国産トップパフォーマンスカーの一角を占めるようになったのは、3代目の FD からだった。

Mitsubishi GTO
バブルらしさと言う面では 何と言ってもGTO で、何故かと言えばギャラン等と共通の三菱の FWD 用プラットフォームにファラーリと見紛うようなボディーを載せて、V6 3.0L ターボ エンジンの搭載により最速モデルは 280ps を誇ったが、所詮はギャランの FWD 用を 4WD としたシャーシーであり、当時は直線番長と馬鹿にされていた。

しかも念の入った事にリアフェンダー前端にはミッドエンジン用のエアインテイクまで付いているがエンジンはフロントだから単なるフェイクであるなど、GTO は言って見ればフェラーリのパロディーという成り立ちで、280ps 版は 425万円というバブル価格だった。

若者がこぞって高性能車を求めたいたバブル期は、今となっては懐かしい時代だ。今では一般庶民の若者の多くが非正規社員として低賃金で働いていて、とてもではないが高性能車どころでは無い。しかしその割には BMW に代表される高級輸入車は寧ろ増えていて、格差社会を目指した政策は成功だった事になる。そしてガラパゴス的な日本独自の低レベルな高性能車が売れないで欧州車が評価されるという事は、格差社会での勝ち組である中産階級は高学歴であり、教養もそれなりにあるという事だろうか。

と、底辺層を煽ってみる。




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