---------------------------------------------------------------------
2019/2/25 (Mon) Lexus UX <4>
ダッシュボードは欧州車チックでセンタークラスターも BMW のようにドライバー側に向いているが、その度合いは BMW 以上で一見して明らかに右に向いているのが判る。
そのセンタークラスターは最上部に横長のディスプレイを配置し、その下のユニットも極力薄くして上部に集めるなど、一昔前のBMW ソックリだ。
コンソール上はレクサス得意のパッドのような入力装置があるが、目新しいのはアームレストに肘を乗せたまま操作出来るというスイッチ類がある事だ。
ダッシュボード右端は日本車らしくライトスイッチは無く多少の押しボタンスイッチがある程度だ。
オーバーヘッドコンソールは意外にもスイッチが沢山ある、と思ったら写真のクルマはサンルーフ仕様だった。
フロントコンソールの後端はお約束のリア用エアアウトレットとなっている。
ステアリングホイールのスポークには結構な数のスイッチ類が並んでいる。
メーターは液晶ディスプレイ方式であり、写真はハイブリッド車のためにパワーメーターが主となる。ただしスポーツモードでは中央は回転計となる。
試乗車はコンフォートグレードのためにペダル類は地味なウレタンパッドとなる。
と言う事でレクサスとしては久々のブランニューモデルでありしかも流行りの SUV 、加えてCセグメントの比較的求めやすい価格帯という売れ筋街道まっしぐらの UX だが、さて走りの方はどうだろうか? って勿体ぶっている訳ではないが、試乗は既に済ませてあるので近日中に試乗記として纏める予定だ。
でも、チョイと口を滑らすと、これは予想外に出来が良くチョッと馬鹿に出来ない内容だった。
---------------------------------------------------------------------
2019/2/24 (Sun) Lexus UX <3>
インテリアを見る為に先ずはドアノブに手を掛けると、流石にガッシリとした立派なものが付いていた。しかもドアに凹みを付ける事で、この立派なノブでもそれ程車体からはみ出さない配慮をしているのは、米国主体とはいえ日本の事も考えられているようだ。
インテリアは写真のクルマがラグジュアリーモデルの "バージョンL" で、しかもシートがアイボリー (正式名はリッチクリームと言う) の為に中々華やかだ。
バージョンLとう事で、シート表皮は本革が標準となっているが、これがバージョンCでは合成皮革、ベースモデルではファブリックとなる。
シートの調整はシートベース側面というオーソドックスな位置にある。スカッフプレートはクロームに輝く ”LEXUS" のロゴの入ったプレミアムブランドらしいものだ。
ドアのインナートリムは一見すると多少プラスチッキーな感もあり、レクサスとはいえ SUV としてはボトムに位置する UX である事を感じさせるものがある。
それでもドアノブやパワーウィンドウスイッチ、そしてアームレスト等を良く見ると、其れなりに高級そうな素材は使っているが、何しろ一番面積の広いパネル部分がカローラチックというのが一見して安っぽく感じる原因だろうか。
リアドアのインナートリムもフロントに準じている。
ここまでのことろは高級のようでそれに徹っす事が出来ない微妙な価格帯にある事が見えてしまうという辛さもある。それにしても今や500万円程度では本当に高級なクルマは手に入らないという時代になってしまったようだ。
つづく
---------------------------------------------------------------------
2019/2/23 (Sat) Lexus UX <2>
それでは UX の各部を見る事にする。なお写真のクルマは UX250h AWD version L で価格は 535万円となり、何と500万円の大台を超えている。そしてボディーカラーはテレーンカーキマイカメタリック<6X4>という黒に近いが良く見るとグリーンが入っているというものだ。
フロントビューは最近ようやくアイデンティティとして認識されつつあるスピンドルグリルの為に、一目でレクサスと判る。いや多くの日本人は判らないかもしれないが。
ではリアはというと、左右のリアコンビネーションランプを水平のラインで繋げた最近流行のデザインだが、勿論中央のLマーク以外にレクサスと判る部分は無い。まあ、これは BMW でも同様だが。そしてハイブリッドという事もあり、排気管は細くて目立たないものが1本でているだけだ。
他の角度でも SUV としては低く感じたが、サイドビューでもやはり低めの設定になっているのが判る。
リアラゲージスペースはハイブリッドの弱みで床位置が高く、高さ方向のスペースが狭くなっている。まあそれでもリアシートを倒して広いスペースを確保できるのはハイブリッドとしてはマシなほうだ。その高い位置の床を持ち上げると、少しでも使えそうなスペースを確保する為に収納スペースがある。
リアゲートは勿論電動式となっている。
ボンネットフードを開けると何やら妙に重いし、手を放そうとすると閉まりそうになる? 良く見ればダンパーらしきものが見当たらず、まさかの手動によるロッド方式だった。一応プレミアムブランドでこの方式と言うの見た事が無い。
UX 250h のエンジンは 2.0L 146ps で、これにフロント 109ps、リア 7ps の電気モーターによるAWDとなる。なおガソリン版の UX 200は同じエンジンだが出力は 174ps と多少ハイチューンとなっている。
写真のバージョンL は 215/60R17 という大人しいサイズのタイヤが標準となっている。
ブレーキは前後ともシングルピストンの片押しキャリパーというオーソドックスなものを使用していて、まあこれに関しては大衆ブランドと同じだ。
次回はインテリアへと進んで行く。
つづく
---------------------------------------------------------------------
2019/2/22 (Fri) Lexus UX
このところ話題に乏しかったレクサスだが、昨年の 11月末に小型SUVのブランニューモデルである UX が発売された。サイズとしてはCセグメントのコンパクト SUV であり、ライバルとしては BMW X1 やボルボ XC40 などが脳裏に浮かぶ。そこでこれらのスペックを比較してみる。
レクサス UX は 2.0L 自然吸気 (UX200) と、同じく 2.0L のハイブリッド (UX250h) の2本立てとなっている。価格的に見ると BMW X1 とほぼ同じ価格帯という強気の設定となっている。
スタイルは兄貴分の NX や RX と共通したもので、最近は徐々に浸透しつつあるフロントグリルのアイデンティもあり、少しクルマに詳しければこれがレクサスの SUV と認識できるだろう。
今回はイントロとして、次回からは何時ものように各部を写真で紹介する。
つづく
---------------------------------------------------------------------
2019/2/21 (Thu)
マツダ ロードスターの30年<3>
1989年にマツダがロードスターを発売し、その結果大いなる成功を収めた事により、世界の大メーカーもこの分野に注目をする事となった。そして数年後には数社から同じようなコンセプトのクルマが発売されるに至った訳で、今回はそんなクルマ達を比較して見る。 先ずは英国の MG (モーリスガレージ) で、このメーカーは歴史ある小型スポーツのメーカーであり創業は1910年という名門だ。その MG の代表的なモデルは 1936年から続いた MG T シリーズで、これは戦後まで続いていて、1950~53年に販売された MG TD 、53から55年の MG TF 等は 50年代末頃に都心で見かけた覚えがある。そして当時は映画スターの三船敏郎氏も MG オーナーで、何かの雑誌で見た事を覚えているが、当時のスポーツカーというのはこのような小型スポーツですら有名人でないと買えないくらいに高価だった。 そんな小型スポーツカーの代名詞だった MG だが、英国の衰退や小型オープンスポーツカー市場の縮小と共に何時しかこの市場から撤退していたが、マツダの成功により全く新しいオープンスポーツカーである MG F が 1995年に登場した。なお、この当時の MG はローバーの傘下で MGローバーという会社名だった。 しかし当時の MG には新たに RWD レイアウトのスポーツカーを開発する余裕は無く、既存の FWD車であるローバー 100 のコンポーネントを利用したミッドシップレイアウトのオープンスポーツカーとして開発された。この量産 FWD車のパワートレインをひっくり返してミッドエンジンスポーツカーとする手法はトヨタ MR-2 等でも使われていた。 なおMGローバーは 2005年に経営破綻し、その後の紆余曲折を経過して現在では中国の上海汽車の傘下となっている。 フィアットは1965年に発売した 850 のバリエーションとして2座オープンスポーツの 850スパイダーを同時に発売して、その後1973年まで販売されていた。その後はミッドシップエンジン車のX1/9を発売し 1989年まで販売されていたが、オープン2座スポーツはそこで途絶えてしまった。そして1995年に発売されたのがバルケッタ (Barchetta) で、ベースはフィアット プントの為にエンジン横置き FWD というチョイと残念な面もあった。それでも2004年にはモデルチェンジ (事実上のマイナーチェンジ) され2005年まで発売されていた。 フィアットにはオープンスポーツといえば 850よりもワンランク上の 124スパイダーがあるが、このクルマは小型実用セダンであるフィアット 124をベースにピニンファリーナデザインの2ドアスパイダーとしたもので 1967年に発売されている。なおピニンファリーナはイタリアのカロッツェリアでフェラーリのデザインなどでも有名だ。 そのフィアット 124がマツダ ロードスターをベースとして復活し、2015年から販売されている。日本ではトップモデルのアバルト 124が販売されており、これについては それにしても、マツダ ロードスターは遂に栄光のフィアット124 として OEM 供給するまでに成功したのだった。 つづく
⇒ Abarth 124 Spider 試乗記 (2017/7) にて。