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2019/2/5(Tue) 戦後のライトバン<3>
前回までに50年代後半から60年代の乗用車ベースのライトバンとして高級車、および小型車クラスを取り上げたが、今回は引き続き大衆車クラスについて纏めてみた。
先ずは大衆車といえばトヨタパブリカであり、乗用車バージョンは1961年に発売され、バンは翌年1962年に発売された。また1964年にはピックアップトラック (UP16) も追加され、何れも価格が安くてコンパクトな事から、当時は結構街中で見かける事が多かったから、其れなりに売れていたのだろう。
パブリカの発売から数年後には日産 サニーと少し遅れてトヨタ カローラという何れも日本の自動車史に残る大衆車が発売され、そのバリーエーションとしてサニーバン 1966年 (2ドア、 4ドアは1967年) 、カローラ バン 1967年と相次いでの発売となった。
ここで上記3車種と、比較用として現代の軽ライトバンであるススキ アルトバンのスペックを一覧とした。これを見ると全幅に於いては現行の軽自動車と60年代の大衆車ではほぼ同じどころか、パブリカでは寧ろ狭いくらいだ。逆に全長はアルトが短いがホイールベースは圧倒的に長い。これは駆動方式の違いと共に技術の進歩が良く判る。まあ半世紀近くを経ているのだから当然だが。
勿論エンジンも進化しているが、どれもが自然吸気と言う事で、スペック的には驚く程の差は無い気がする。
次にカローラには無いがサニーには設定があったのがピックアップトラックで、このサニートラック (通称サニトラ) はマニアにも人気が高く、2代目の B120 は何と1971年の発売以来 2008年までの 37年間も生産されていた。
これ程迄にロングセラーだった事は勿論理由があり、前述のマニアに人気があった事もあるが、実はサニトラは有る分野で実に重宝されていたのだった。それは荷台にタンクを載せて小型のタンクローリーとする事で、灯油の移動販売用の車両となる事だった。
ところで、上記のサニトラの灯油販売車が如何にメジャーかは、以前発売されていた「チョロQ サニートラック 灯油ローリー」という商品を見れば判るだろう。勿論今ではこのチョロQは生産されていないようで、その為に程度の良い商品は結構なプレミアが付いているようだ。
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2019/2/3 (Sun) BMW New 3 Series 発売秒読み
輸入車の中でも一番人気の BMW 3シリーズが F30 から G20 への FMC の発表されたのが昨年10月のパリモーターショーだった。新旧の違いについては
⇒ 10月3日 日記【速報】BMW 3-Series (2019)
その新3シリーズについてごく最近、BMW ジャパンがネット登録者に向けてのイベント予告や車両概要のメールを送信している。この内容は下記のアドレスでメールと同じモノがみられるので、興味のある方は参照されたい。
⇒ https://www.bmw-static.com/mail/2019/0130_3ser_dem/index.html
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2019/2/2 (Sat)
新東名他で最高速度が 120km/h に引き上げ
3月から新東名高速道路の新静岡IC-森掛川IC間と、東北道自動車道の花巻南IC-盛岡南IC間で最高速度が 120㎞/h に引き上げられる。それに対して元東京都知事の舛添要一氏のツイッターが話題になっているという。 その内容は ほほう、成る程、これには大賛成だ。舛添先生も都知事止めて欲ボケから脱出したらマトモになったんだねぇ。やっぱり政治家なんてやっていると人間を駄目にするなぁ。 この問題は実は非常に重要で、今の日本の高速道路では日曜日何て左車線はガラガラなのに追い越し車線をチンタラ走るクルマで繋がっているという状態が日常茶飯事だ。それで速いクルマが追いついても追い越し車線を80km/h 位で走っているジジ・ババがいて、絶対にどかない為に仕方なく左から追い越そうとして、後方から来る別のクルマと衝突したりと、極めて危険な状態の原因を作っていると確信している。 そして実はこれが煽り運転の切っ掛けになっている可能性が大きいと感じていた。先日一審で殺人罪が適用された事件だって、バイクが中央車線の被告のクルマを追い越し車線で追い越した後に、そのまま直進して加速して行けばあんなトラブルには成らなかっただろうが、追い越し後に前に入って更に左に車線変更した事が被告が激怒した原因だが、なぜバイクが直進しなかったかを考えると恐らく追い越し車線は遅いクルマが占領していたのだろう。 また1月2日の日記で取り上げたフェラーリの事故だって、何故左車線に入って行って事故に至ったかといえば、下の写真のように追い越し車線は遅いクルマで数珠繋ぎ状態なのに左車線がガラガラだから、結局危険を承知で左から追い越したのだろう。これが前のクルマ達が一つずつ左に車線を移動すれば、追い越し車線は写真の左車線のようにガラガラになる訳で、これで本来の高速道路の機能が発揮できるというものだ。 ところで、高速道路の最高速 120㎞/h 化だが、少し遅きに失した感はあるが、まあ取りあえず歓迎しよう。しかし世の中にはアホなヤツがいて、速度が上がればより危険が増すので反対だとかほざいている。 そこでこの速度について考えてみると、いま90m/hで走行している軽自動車と120㎞/h で走行しているポルシェ 911 が併進していたら、その45m前方に大型トラックが横向きに横転していたとする。そこで急ブレーキを掛けたとすると、さてどうなるだろうか? 軽自動車のブレーキは普通車よりも非力に設計されていて、更にタイヤも安モノだから急制動でも減速度比で 0.6G程度だ。対する 911 は宇宙一とまで言われるブレーキに極太のハイグリップタイヤを履いているから、減速度比は 1.3G くらい期待できる。 制動距離 S を求めるには S = V2 / (2 x b) である。なおVは速度 m/s、b は減速度 m/s2 で、これらから其々の停止距離を求めると軽自動車は 52.6m、911 は43.7m となり、90km/h で走っていた軽自動車はトラックに激突し、120㎞/h で走っていた 911 は 1.3m手前で辛うじて衝突が避けられた、という事になる。 ねっ、速度は遅ければ安全ってものでも無いでしょう。しかも上の計算は便宜的にブレーキが効き始めるまでの空走時間を無視したが、実際には危険を認識してからブレーキを作動させるまでに時間の違いもあり、これは軽自動車のドライバーと911のドライバーのどちら反応が速いかは‥‥まあ言うまでも無いだろう。