NISSAN NV350 CARAVAN 前編 |
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今から約30年前に発売されたニッサンキャラバンは、トラックをバリエーションに持たないバン専用設計で、商用1ボックスバンとしては洒落たデザインであったこともあり、 瞬く間に商用バンの代名詞となった。しかも、乗用車仕様(ワゴン)のコーチは豪華な室内や回転対座シートなど、正に走るリビングルームであり、この手のマニアの憧れの的となっていた。それに対してトヨタはといえば、ライバルであるハイエースバンは、元々が1トン積みの小型キャブオーバードラックをバン仕様であったこともあり、街で見かけるハイエースといえばシングルキャブのトラックが殆どだった。 |
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フロントには3人が乗車できるが、センターシートは狭く形状も平らで、あくまで緊急用と思った方が良い。そこでセンターシートのバックレストを手前に倒すとテーブルとなり、伝票の整理などちょっとした仕事もできるし軽食もとれる。昼間の公園などに停まっている商用車で昼食や休憩など、言ってみれば昼休み中のバンを良く見かけるが、それなりの設備(という程でもないが)が付いている訳だ。 |
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キャブオーバーエンジンの場合、当然ながらボンネットは無く、エンジンはフロントシートの下に搭載されている。これが2トンクラス以上のトラックの場合はキャブ(運転席)自体をチルトさせることでエンジンもシャーシも丸出しとなり、実にメンテがし易いのだが、キャラバンの場合にはチルト機構を持たない1トンクラスであることと、1ボックスのためにキャブをチルトすることも出来ない。
従って、エンジンを点検するには室内の中央と左のシート手前のマットを持ち上げてロック金具(写真右下)を外すとシートを上げることが出来、エンジンにアクセスできる(写真左下)。 |