Toyota Vitz 1.3F 前編  ⇒後編
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トヨタの乗用車で最も小型・低価格といったら? パッソということになるが、実はパッソはダイハツの開発したブーンのトヨタ向けであり、事実上はOEM品だ。 なぁるほど、だから出来が悪いんだ、なんて言ったらダイハツに失礼だが。

それではパッソを除くと・・・・そう、ヴィッツだろう。
初代ヴィッツは1999年の発売だから、その歴史は意外と浅い。しかしヴィッツの前身はスターレットである。スターレットは1973年にパブリカのスポーティーな上級版としてパブリカ・スターレットという名前でデビューし、その後スターレット名でパブリカの後継となった。 そしてパブリカは当時の通産省による国民車構想により、1961年に発売された。 と、考えてみればトヨタのコンパクトカーの歴史は古いことになる。今回FMCされたヴィッツは3代目となり、ラインナップはエンジンが1.0、1.3そして1.5の3種類で、価格帯は1.0F Mパッケージの106万円から1.5RSの179万円 までとなる。今回の試乗車は売れ筋の1.3F SMART STOP パッケージ(135万円)というグレードで、これは1.3のベースグレードである1.3F(129万円)にアイドリングストップ機能を追加したものだ。

 

エクステリアは最近のトヨタのフロントマスクになっているが、特に特徴がある訳ではない。
全長3,385×全幅1,695×全高1,500mmという寸法は先代に比べて全長が+100mm、全幅が±0mm、全高が−20mm、そしてホイールベースは50mm長くなって2,510mmとなった。 ラッゲージルームはコンパクトハッチだから、タントに代表されるようなハイト軽に比べれば当然狭い。



試乗車のインテリアはシンジャーというアイボリー のファブリックをシート座面とインテリアの一部に使用した(ベースはブラック)内装色でFというグレードのみに設定されている。なお、Fには他にライトグレーも用意されている。シート表皮 のファブリックは、座面は格子模様で、サイドは黒い平織りとなっていて、黒を基調としてシート座面とダッシュボードおよびドアのトリムにアイボリーを使用したことで、軽快な印象を与えている。

 

ヴィッツのダッシュボードといえばセンターメーターがトレードマークだったが、今回はオードックスにドライバーの正面に移動したのは、個人的には好ましい事だと思う。だいたい、センターメーターを喜ぶユーザーなんているのだろうか?

    
 
試乗したFというグレードのエアコンはマニュアル式が装着されるが、上級モデルではオートエアコンとなる。ヴィッツは全グレードにおいてオーディオレスが標準となるが、オプションでオーディオ(CD+FM、30,450円)もしくはナビ(セットオプションで23.1万円)を装着してしまえば面倒が無いが、勿論、ディーラーオプションという手もある。

ドアインナーパネルはコンパクトカー丸出しのプラスチック成形だが、価格を考えれば文句は言えない。
 

試乗車にはスマートキーは付いていないために、金属のキーをステアリンツコラム右側面のキーホールに挿してから、右に捻るとエンジン が始動する。アイドリングは、この手のコンパクトカーとしては静かだし、ステアリングへの振動なども感じられない。

そして、いよいよ走り出すのだが、この続きは後編にて。

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