今回のFMCでアルトはハイトワゴン的なスタイルになったように思うが、下の表を見れば判るように、ライバルであるダイハツミラと比べて全高では5mm高いだけだった。そういう意味では先代アルトの全高1500mmに対して1470mmのダイハツエッセは現行車では最もセダンらしい軽セダンかもしれない。
事実上装備の同じアルトGとワゴンR FXの価格差は約15万円。先代のアルトだったら問答無用で15万円高くてもワゴンRを薦めただろう。
しかし、今回の新型アルトはワゴンRと比べても走行性能上は大きく劣る事がなく、実際に実車を比べてみれば、アルトがワゴンRと比べて価格が安いのは内装やシートを1種類として量産効果と管理費の削減したり
という、
品質以外の部分でのコストダウンを行っているのも大きな理由となっているようだ。そしてアルトは多少全高が低く(ワゴンR−65mm)積載性に劣るなど実用上と
、内装材がコストダウンされているなど満足感という面では劣るが、ワゴンRだってそれ程の満足感があるわけではない。
高級感を求めたら限が無いし、何より経済性を求めて軽自動車を購入するのなら、質素な内装や装備だって実用上の問題さえなければ、それで充分ということになる。
今度のアルトは侮れない。というよりも、最近のスズキの進歩は凄い!
ニッサンマーチについては価格的にはアルトより高くワゴンR
FXとはほぼ同等で、例によって倍近い排気量のエンジンから発生される余裕のトルクは捨てがたいが、今となってはアルトより20万円高い分のアドバンテージが完璧かといえば、ちょっと揺らいできたのも事実だ。次期マーチはタイで生産することで価格を下げるらしいが、これだけ進化した軽自動車と真向勝負するには、それも必要だろう。
聞いた話では、さるスズキ系ディーラーの店長さんが、奥さん用に新型アルトを早速購入したそうだ。店長曰く「今までのアルトじゃ、とてもじゃないが家族に乗せる気にはならなかったが、こんどのなら自ら買う気になれる」とのこと。あっ、これはあくまで噂話ですからねっ!
ところで、ライバルであるミラやエッセはアルトと比べてどうなのだろうか?という疑問も出てくるが、そんなことを言うとダイハツの廉価車の試乗もしなくてはならなくなりそうなので・・・・・気が付かなかった事にし
ておこう。
注記:この試乗記は2009年12月現在の内容です。
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