HONDA CR-Z α 6MT
(2010/4) 後編
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イグニッションをオンにするにはクラッチを踏んだままステアリングコラム右側面のスイッチ
(右写真の黄色↑)を右に捻る。エンジンが冷えていた試乗車は極普通にエンジンが始動してアイドリングをしている。この始動方法自体は一般的なMT車そのものだが、クラッチを踏んだ瞬間に妙に踏力が軽いのに気が付く。
シフトレバーはステアリングホイールに近いし、停止中に1速に入れる場合も極スムースに入るので、その時点でこのミッションに対して期待を抱いてしまう。最初に走行モードが
NORMALになっていることを確認して、軽いクラッチをミートさせる。
クラッチは軽さとともに繋がりもスムースだから発進は非常に容易で、MT経験の乏しいドライバーでもチョッと練習すれば直ぐに使いこなせそうだ。1,200rpm程度でクラッチが完全に繋がったところで、右足を
少し踏み込んでみるが、イマイチ反応が悪くて思うようには加速しない。
特に2,000rpmくらいまでがダルイ感じで、それを過ぎるとマアマアの吹け上がりを見せる。ここはお馴染み4車線の国道バイパスだから流れは速いが、
イマイチの吹けと入っても流れに乗るのには充分だ。
次に使えないのは判ってはいるがECOモードに入れてみる。はっきり言って目茶苦茶レスポンスが悪く、わざわざ6MTを選ぶユーザーにとっては全く使い物にならないモードだから、
今度は即座にSPORTモードに入れてみる。
このSPORTモードに入れた瞬間、CR−Zはエクステリアデザインにマッチしたスポーティーな挙動に変身する。3速 50km/h(約2,300rpm)で巡航中にアクセルを
少し踏んだだけですぐさま反応をするレスポンスの良さを感じ、これは
イケると内心嬉しくなりながら100m程先の信号が黄色になったのをチャンスと減速して行く。
スタートダッシュを試すには、当然ながら自分が赤信号の先頭で止まる必要があるが、運悪く自分の前には2台のクルマがいた。ところが、何と前の2台が信号無視ギリギリの微妙なタイミングで交差点を突っ切っていったために、目出度く先頭ゲット
が確実になった。ここで、充分減速したので停止線までの5m程を微速でニュートラルに入れて惰力走行とブレーキのみで停止線に合わせて停止
したのだが、この時停止する前にエンジン音がストンっと静かになって、正面の回転計の指針が0を指してしまった。
あれっ、エンスト?まるでソレックスキャブを載せた昔の高出力エンジンで、真冬の寒冷地で暖気不足の時にアイドリングまで回転を落とした瞬間にエンストしてしまった
、そんな動作だった。止まってからよく考えたら、これはアイドリングストップ機能だった。何しろ、MTのHVという初体験のクルマで、しかも完全停止前にアイドリングストップ機能が作動するようになっているのを、この動作で初めて知ったのだが、慣れるまでは結構な違和感がある。。
最初は違和感ありすぎだった女子高生の超ミニスカ制服も、見慣れればソンなものと思ってしまう。だから桜の咲く春真っ盛りの入学シーズン、新入女子高生の膝丈制服(これが本来なのだろうが)を見ると、逆に何やら違和感があるのと同じで、近い将来のMTは停止前の惰行でエンジンが停止するのが当たり前になるかもしれない
(その前にMT自体が絶滅するかもしれないが)。
話しが妙な方向に逸れてしまったので、元に戻そう。え〜と、何処まで行ったかというと、そう、信号待ちの先頭になって停車しているところだ。
反対側(90°方向)の直進は既に1分以上前から赤になっているが、→が出ているので右折の車がドンドンと流れている。
そして、右折車線の車が停止線で停車したのを見て、そろそろこちらも青になる事を予想してクラッチを踏み、シフトレバーを1速に入れると、停車中のエンジンはスルッと始動し回転計の針も
800rpmくらいに上がった。この動作も勿論違和感タップリだが、まあ慣れれば普通になるのだろう。
今回のように直進の発信時ならまだ良いが、これが4車線の幹線道路での右折のように、普通は直進が青の状態では先ず対向車の切れ目がなく、実際の右折は→信号が出てからが普通な場合は、MT車では右ウィンカーを出したままでの停車中に、シフトレバーをニュートラルにしている場合が多い
。
この時CR−Zはエンジン停止している訳で、これがまた違和感というか不安になる。
勿論、何も考えないで右折のチャンスが来たら素直にクラッチを踏んで1速に入れれば瞬時のアイドリングのなるので、問題はないのは判っているのだが・・・・・。
さて、いよいよ正面の信号が青になり、クラッチをミートさせて発信し、すぐさまフルスロットルを踏むと迅速なレスポンスで加速を始める。3,000rpmくらいまでは2ℓ級の加速感が
あり、それを過ぎても回転計の針は軽快に上がってゆき、5,500rpm
(約50km/h)位なら問題なく加速していく。
回転計のレッドゾーンは6,300rpmだが、6,000rpm(約55km/h)まで引っ張ってみところ決して回らないわけでもないし無意味とは言わないが、このクルマの特徴としては5,500rpm程度でシフトアップするのが正解のようだ。
加速中のエンジン音は煩いというほど大きくは無いが、それなりにスポーティーな音を発するから、これはホンダのエンジニアの感性によるチューニングだろう。不思議なもので、前回別のディーラーでチョい乗りしたCVT版よりも、今回のMTの方がスポーティな排気音と感じるのはMTで気持ちが乗っているからそう感じるのか、それともチューニングが違うのかは定かではない。
なお、MTはCVTに比べてエンジン出力が1ps、トルクが1kgm勝るのはチューニングが違うからだろうか?
CR−Z MT車の最大の興味は、やはりシフトフィーリングだろう。結論から言えば、以前のホンダ、すなわちビートやS2000に代表される極めて短いストークで、カチッ、カチッと決まるタイプではなく、現行シビック タイプRのような極めてスムースで本当にメカ的に繋がっている
のか?
と思いたくなるようなフィーリングだから、カチッ・カチッというタイプより更に迅速なシフトワークができ、個人的には実に良いフィーリングだと思う。まあ、これも好き好きはあるが・・・・。そして、このタイプはポルシェボクスター/ケイマン
に搭載されているゲトラグ製6MTに似ているから、これらのクルマのオーナーがCR−Z MTを街乗りに使っても全く違和感なく使うことが出来る。
このタイプのミッションが搭載されている事が判れば話しは簡単で、1→2速、2→3速をクラッチを切った瞬間にシフトレバーを一気に動かし、入ったか入らないかというタイミングでクラッチを繋いでみると、いけるっ!これは良いぞ。
因みに5,500rpmでシフトアップすると計算上の速度は1速50km/h→2速84km/h→3速120km/hとなり、実際に加速を堪能するのは一般道で2速、高速道路でも3速までということになる。
さて、シフトアップの場合はギアの入れ替えのときは僅かとはいえスロットルをオフにするために、エンジンの回転数は下がり、次のギアに入れ替えるときにはより低い回転数でクラッチをミートすることから、右足を微妙にコントロールすればスパッとクラッチを繋いでも殆どショックなく繋げることが可能となる。
そしてCR−Zは見事にこの辺のタイミングを合わせる事が可能となっている。
すなわち、1速5,500rpm 50km/hでシフトアップして2速でクラッチを繋ぐ瞬間に3,300rpmになっていれば一気にクラッチを繋いでもショックは無い筈で、実際
にこれが容易に出来るのはCR−Zのスロットルオフのレスポンスが良い事を表している。
今度はシフトダウンを試してみる。シフトダウンがアップよりも難しいのは入れ替えた後のクラッチミート時は回転を合わせるために高い回転数を維持させる必要があることで、
例えば3速で巡航中に速度が40km/hまで落ちたために回転数が1,800rpmとなったので2速にシフトダウンする場合は、クラッチをミートするときに
ショック無く繋ぐには2,600rpmとすることが必要となる。この場合、方法は2つある。一つはシフトレバーで一段低いギアに入れたら、少しスロットルを踏んで2,600rpmまで回転
を
上げながらクラッチをミートする方法で、これだと一瞬でスパッと繋ぐのは無理となる。
もう一つはクラッチを切ってシフトダウンをしているタイミングで同時にスロットルを一瞬踏んでブリッピングにより3,500rpm位まで上昇させて、一瞬後に一気にクラッチをミートした時には2600rpm+αだから殆どショックが無く、しかも素早くシフトダウンが実行できる。そして、この時同時にブレーキを踏んで減速させながら、ブリッピングは踵でスロットルペダルを一瞬煽れば、お馴染みのヒール&トウとなる。
それにしても絶妙なスロットルレスポンスは意識的にチューニングされているのだろうか。ポルシェは当然としてもCR−Zの場合も、やっぱり好き者が開発しているのが
だろう。
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写真12
ブルーを基調とした派手な自光式メーターは、好みにより評価が異なる。個人的には・・・・・好かないが。 |
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写真15
SPORTモードでは回転計のリングが常に赤で、
NORMALとECOでは状況によって緑→青→赤と変化する。
写真 16
MTのシフトパターンは前進については一般的なタイプだが、Rは右手前となる。 |
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写真13
シフトレバーは短く、位置もステアリングホイールに近く、MTの楽しさを満喫するのに適している。
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写真14
国産車だけあってRHDのMTでも充分なペダルスペースで、位置も左右に寄ったりはしていない。 |
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CR−Zのハンドリングは既にCVT版のチョイ乗り試乗でも良好な特性を確認しているが、今回はもう少しジックリ乗ることができたので、更に詳細に説明しよう。
先ず判明したことは走行モードによりパワステのアシスト特性を変えているようで、SPORTに切り替えると操舵レスポンスが敏感になるのがハッキリと体感できる。この時うまい具合に4車線国道を走行中で、しかも前後に他車がいないという絶好の条件もあり、早速素早い車線変更を試みると、CR−Zは安定した挙動を保ちながら素早く車線を移動できた。これは並のセダン、いやハンドリングセダンでもあるBMW320iよりもクイックだった。でも、まあ、考えてみればCR−Zはセダンではなくスポーツクーぺだったが。
次にワインディング路というか、クネクネして決して広くは無い田舎道(市道)を走ってみると、結構急なコーナーを紳士なドライバーではチョッと躊躇するくらいの速度で旋回しても実に安定してクリアしてしまう。FF車としては最高に自然なコーナーリングをするVWゴルフGTIに比べても決して見劣りはしないともいえるが、悲しいかなCR−Zのパワーでは脱出速度がGTIより大分劣る
ことになる。そして、この普通に走っても高いコーナーリング能力は、コーナー入り口までブレーキを残して、荷重移動によりアンダーを殺して云々・・・というテクニックが必要な程の速度は、とても一般道では試せないほど高いところにある。というのはFFの苦手な
B_Otaku
の言い訳でもあるが。付け加えると、CR−Zのリアサスは何とトーションビーム。その割には立派な特性だが、限界時はどうなるのだろうか?
CR−Zのブレーキはプリウスが高度な電子制御によるブレーキバイワイヤーシステムを採用しているのとは対照的に、オーソドックスなマスターシリンダーによる油圧ブレーキを採用しており、ボンネットを開けると当たり前のマスターシリンダーと鍋のようなバキュームサーボが見える(写真18)。実はCVT版の時は気が付かなかったが、今回乗ってみてブレーキ踏力が異様に軽いのが気になった。とにかく爪先をチョッとペダルに乗せただけでクルマはガツンっと減速する。シフト操作が抜群に楽しいと表現したが、H&Tをやろうと思うと、この極端に軽いブレーキ踏力が全てを台無しにしてくれる。もっとも、オーナーならばμの低いスポーツパッドに入れ替えることで大分救われるとは思うが、このスポーツパッドというのは下手をするとショップの良い鴨となることもあるのでご注意を。
ブレーキの話しついでにパーキングブレーキについて。
CR−ZのパーキングブレーキはP付キャリパーと呼ばれ、リアキャリパーが走行時のブレーキ(サービスブレーキという)と駐車ブレーキを兼用している。
この方式ではパーキングブレーキレバーを引くと、ワイヤーによりキャリパーのパッドをメカ的にローターに押し付けることで、駐車ブレーキとしている。メリットは駐車専用のドラムブレーキを装着する必要がないことだが、デメリットとしてキャリパーの機構が複雑なことと、ドラムに比べて制動力が低いために、軽量な車両しか適用できない事がある。
実はP付きのメリットはもう一つあって、レバー操作でリアのみ効かせられるのはドラムでも同様だが、ディスクブレーキのメリットであるブレーキ力の調整がし易い、すなわちレバーの引き具合で微妙な後輪のみの制動が出来るということがある。えっ、何に使うかって?
コーナーリング中の横Gを受けているときにリアタイヤのみに制動を掛けていくと、ある時点でタイヤはグリップを失い滑り始める。その時に横Gが掛かっていればその方向に滑り出す。そう、ドリフトが簡単に出来るとうことで、勿論普通のユーザーには全くメリットは無い。ただし、純正のままでは制動力が不足気味となるのでリアのパッドをμの高い特別なものに取り替える。ただし純正品を作っている真っ当なメーカーがドリフト用を発売するのはまずいので、「
競技専用、公道では使用しないで下さい」なんていう注意書きを同封したりする。
それにリアのみμを上げるとリアが先にロックしてしまい、普通の腕では制御不可能な危険なクルマになってしまうので、こういう場合は必ずフロントパッドも同系統に代える必要がある。
最後に乗り心地については、これもCVT版でも触れたように硬めだがスポーティーと考えれば納得がいく範囲だし、ボディの剛性感も充分に感じられるという、満足できるものだった。
今回のMT版を乗る前にはCVT版と基本的に同じで、ミッションだけが3ペダルのマニュアルになったものを想像したが、なんとMT版は専用のエンジン制御をしているんじゃあないか?とも思われるほどに本気で作られていた。やはりホンダにはマニアが多いのだろうか、MT車
に乗るユーザーの心理や、何が必要かを良く理解しているようだ。
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写真17
1.4ℓ 88ps/5,800rpm
12.3kg・m/4,500rpmの
インサイトに比べて1.5ℓで113ps/6,000rpm 14.7kg・m/4,800rpmと多少パワーアップされている。
CVTに比べてなせか+1ps
+1kg・mと極僅か勝っている。
モーターはインサイトと共通の
14ps/1,500rpm 8.0kg・m/1,000rpmを発生するDCブラシレスモーターが搭載されている。
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写真18
ブレーキはオーソドックスなマスターシリンダーを持つ油圧式で、バキュームブースターも見える(黄色↑)。 |
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写真19
ダンパー(黄色←)以外にアーム類が見えないと思ったら、リアサスはトーションビームだった。 |
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写真20
上級グレードのαは215/45R18タイヤとアルミホイールを標準装備する。 |
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写真21
ブレーキキャリパーは4輪ともディスクで、オーソドックスな鋳物キャリパーを装着している。
リアキャリパーはパーキング機構を組み込んだP付きというタイプを使用。 |
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今現在、国内で販売されているBセグメントのクーペはCR−Z以外ではアルファロメオ MITOしか思い浮かばない。
それだけ狭い市場ということだ。米国ではトヨタのサイオン tCというクーペがあるが、これは2.4ℓでクラスが違う(Cセグメント)。そこでBセグメントのハッチバックでMT車が設定されていることから、先ずはミニ クーパー、そしてルノー トゥインゴ ルノースポール(RS)、サイゴに国産ホットハッチとしてコルト ラリーアートバージョンRを取り上げてみた。
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@ |
A |
B |
C |
D |
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HONDA |
MINI |
ALFAROMEO |
RENAULT |
MITSUBISHI |
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CR-Z α |
COOPER |
MITO |
TWINGO RS |
COLT RallyArt
Version R |
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車両型式 |
|
ZF1 |
MF16 |
955141 |
NK4M |
Z27AG |
|
寸法・重量・乗車定員 |
|
全長(m) |
|
4.080 |
3.700 |
4.070 |
3.610 |
3.925 |
|
全幅(m) |
|
1.740 |
1.685 |
1.720 |
1,690 |
1.695 |
|
全高(m) |
|
1.395 |
1.430 |
1.475 |
1,460 |
1.535 |
|
ホイールベース(m) |
|
2.435 |
2.465 |
2.510 |
2.365 |
2.500 |
|
駆動方式 |
|
FF |
← |
← |
← |
← |
|
最小回転半径(m) |
|
5.0 |
5.1 |
- |
- |
5.4 |
|
車両重量(kg) |
|
1,160 |
1,130 |
1,220 |
1,120 |
1,110 |
|
乗車定員(名) |
|
4 |
← |
← |
← |
← |
|
エンジン・トランスミッション |
|
エンジン型式 |
|
LEA |
- |
199A8 |
K4M |
4G15 |
|
エンジン種類 |
|
I4 SOHC |
I4 DOHC |
I4 DOHC TURBO |
I4 DOHC |
I4 DOHC TURBO |
|
総排気量(cm3) |
|
1,496 |
1,598 |
1,368 |
1,598 |
1,468 |
|
最高出力(ps/rpm) |
|
114/6,000 |
120/6,000 |
155/5,500 |
133/6,750 |
163/6,000 |
|
最大トルク(kg・m/rpm) |
14.8/4,800 |
16.3/4,250 |
20.5/5,000 |
16.3/4,400 |
21.4/3,500 |
|
トランスミッション |
6MT |
← |
6MT |
5MT |
5MT |
|
モーター型式 |
|
MF6 |
- |
- |
- |
- |
|
モーター最高出力(ps) |
14.0/1,500 |
- |
- |
- |
- |
|
モーター最大トルク(kg・m) |
8.0/1,000 |
- |
- |
- |
- |
|
燃料消費率(km/L)
(10/15モード走行) |
25.0 |
16.8 |
12.0 |
- |
15.4 |
|
パワーウェイトレシオ(kg/ps) |
9.1 |
9.4 |
7.9 |
8.4 |
6.8 |
|
サスペンション・タイヤ |
|
サスペンション方式 |
前 |
ストラット |
← |
ストラット |
- |
ストラット |
|
|
後 |
トーションビーム |
← |
トーションビーム |
- |
トーションビーム |
|
タイヤ寸法 |
|
215/45R18 |
175/65R15 |
215/45R17 |
195/10R17 |
205/45R16 |
|
ブレーキ方式 |
前/後 |
Vディスク/ディスク |
← |
← |
← |
← |
|
価格 |
|
車両価格(発売時) |
|
249.8万円 |
255.0万円 |
285.0万円 |
250.0万円 |
198.5万円 |
|
備考 |
|
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MITOについては既にCVT車の簡易試乗記でも比較対照としているが、この時は運転する楽しさはMITOが圧倒的に勝るという結論に達したのだが、今回MT車に試乗してみたら同じCR−Zでミッションが違うだけでこうも違うのかと思うほどに乗って楽しいクルマだった。そしてMITOと比較すれば、う〜ん、それでも楽しさを相対比較すれば、やはりMITOには敵わないかもしれないし、イタリアンセンスのインテリアだって魅力的だ。それでもCR−Zだって充分に楽しいから、信頼性を考えれば充分にメリットがあるし、エクステリアにおいてはCR−Zの広く低いプロポーションは背高のダルマみたいなMITOよりも個人的にはカッコ良いと思っている。ただし、人によってはあの楯のようなグリルに魅力を感じる場合も当然あるだろう。
残る3車は何れもハッチバックでミニクーパーは定番だが、あの独特の個性、取り分けインテリアデザインには意見が分かれそうだ。CR−Zかミニクーパーか?これはもう個人の好みで選ぶしかないだろう。トゥインゴ ルノースポール(RS)は未だ試乗していないのだが、トゥインゴGTはMITOに比べても別な意味で楽しいクルマだったから、これも好き者には堪えられない良さがあるが、販売店の少なさでもアルファの比ではないし、マイナーという面ではMITOよりも一桁くらい販売台数が少ないようだから、購入には相当の覚悟が必要かもしれない。
そして最後に国産の同クラスのホットハッチとしてコルト ラリーアートバージョンRを挙げてみたが、これも実は未だ試乗に至っていない。今回の5車種の中では最も低価格で、最もパワーがある。他にこの手ではスズキ スイフトスポーツがあり、メジャーという面ではコルトを寄せ付けない強さがある。
CR−Z MTの加速性能はスペックから言えば当然大したことはないが、それでも充分に楽しめる程度のトルクは持っている。どの程度のアンバイかといえば、BMW320i 6MTと同等の感覚で、要するに決して胸のすくような強烈さはないが、運転を楽しむには充分な程度と言えば判ってもらえるだろうか。言い換えれば、一般道は勿論のこと、流れ(と制限速度)の遅い日本の高速道路ならば、それこそ心置きなくフルスロットルを踏んで性能を目一杯楽しめるから、ストレスも最小となる。
と、褒めちぎりになりそうだが、ここで冷静に考えれば同価格のトヨタ マークX 250Gには、動力性能的に全く敵わないであろうことも、頭に入れておいて欲しい。
更にCR−Zは事実上2人しか乗れないから、独身か子供の居ない夫婦以外はファーストカーには成りえないことも考慮する必要がある。
そして、クルマというのはイニシャルコストに対してランニングコストがベラボウにかかるのは言うまでも無いから、CR−Zに限らずセカンドカーとしての用途で購入する、すなわち余計なクルマの経費をもう一台分余計に必要とするのは無駄がありすぎる。もしもあなたが、BMW320iとCR−Zを所有するならば、これを一台にまとめ
れば、イニシャルコストでは新型528iが買えるし、ランニングコストでは明らかに2台持ちより安くなるだろう。と、まあ、この件に関しては既に日記でも紹介した本サイトの読者でサラリーマン作家の黒野修資氏の最新作
「年収100万円減でも一生豊かに暮らす方法」に詳しく書いてあるので、興味のある方は右のアイコンをポチっとクリックしては如何だろうか。
とろこで黒野氏がこの本を書く切っ掛けとなった合理的生活への始まりは、彼が株で大損をした時の彼の妻の宣告
「私はね、このままあなたと一緒に負け犬として人生を終えるのは嫌なの。だからあなたが協力してくれれば、これからは私のやり方でこれまでのあなたが損をしてしまったお金を取り戻してあげる。敗者復活戦でね。いいこと、最後に笑うのは私たちよ」
だったとか。ねっ!ちょっと読みたくなってきたでしょう?
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