B_Otaku のクルマ日記

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2009年3月

2009/3/30(Mon) BMW New7シリーズ その2


今回は内装について見てみよう。
室内は当然ながら高級な雰囲気に満ちてはいるが、先代E65のようなドアを開けた瞬間に溜息が出るような、本当に質の高い雰囲気が無いのは何故だろうか。
展示車がベースグレードの740iだからで、これが750iなら違うのかもしれないが、チョッと拍子が抜けてしまった。



比較として下の写真は先代E65の750iで、誰が見てもハッとするような豪華さがと品の良さがあったのだが・・・・。



室内の広さは流石にビッグサイズのセダンだけあって、後席も十分なスペースがある。これで不満ならばロングホイールベースの740Li/750Liがある。試しに後席に座ってみたが標準のホイールベースでも十分なスペースがあった。ただし、シツコイようだが後席でも同様に何故か高級感に欠けている。



そこでよ〜く室内を見回すと、例えば下の写真のようにリアドアの内張りは肘掛まではレザーで高級そうなのだが、それより下は硬質プラスチック製だった(下の写真の↓部分)。それにBピラーの内張りも同様(←部分)で、こういうところが何となく高級感の欠如となっているのだろう。この部分は 、例えば先代の3シリーズ(E46)だって指で押せば柔らかくて、薄いとはいえ弾性樹脂を使ったパットになっていたし、それによって表面も本革とは言わないまでも硬質プラスチックに比べて表面の柔らかそうな質感が高級感を醸し出すのに役立っていたのだが。



先代E65ではステアリングコラム上のATセレクターが大きな特徴だったが、今回は センターコンソール上に5シリーズと同様な電子スイッチ式のシフトレバータイプとなった。そして、iDRIVEのコントローラーも周辺にスイッチを配置したMC後の3シリーズと同様なコンセプトに進化(後退?)したから、先代7シリーズの特徴的なコンセプトは完全に翻ってしまった。BMWという会社は、先駆的な挑戦をしたかと思うと、行き成り止めてしまうことが度々あるが、旧型のオーナーから見ると複雑な心境だろう。
なお、ATは相変わらずトルコン式6速で、最近流行のDCT(デュアル・クラッチ・トランスミッション)ではない。この分野ではポルシェ&VWグループが一歩進んでいるようだ。
カタログを見ると、回生ブレーキを装備しているようで、これは減速エネルギーでバッテリーに充電することで、エンジンでの充電を減らし燃費を向上させる そうで、マイルドハイブリッドに近い動作をするのだろう。



元来7シリーズというのは下手なスポーツカー顔負けの動力性能を持っている。数年前に乗った745iのスタートダッシュは偶々隣に並んだポルシェ911(964カレラ)に引けを取らない程だった。今回の新型はメーカー発表の0〜100km/hが740iで5.9秒 だから、これは新型ボクスターと同等であり、745iに至っては5.2秒だから、あと一歩でスーパースポーツに迫る加速をする。

更に付け加えると、一般にBMWの新型車は発売当初は先代に比べてチャチになって驚いたり嘆いたりするのだが、成熟を 増した後期モデルでは改善される場合が多い。現行5シリーズ(E60)も発売当初は内装のチャチさに唖然としたが、その後改良されて今では十分に高級な質感を持っているから、この7シリーズも3〜4年もすれば大幅に改善され るだろうとは想像できる。

まあ、何れにしても7シリーズを個人で買うユーザーは極々一部だろう。 そして、この手のクルマを個人で買って乗り回すようなオーナーにはポルシェ初の新型4ドアセダンであるパナメーラという強力なライバルが現れたこともあり、7シリーズの前途は多難なことは 容易に想像できる。この新7シリーズの試乗は、まあ機会があったら話の種に乗ってみたいと思っている。

    



2009/3/28(Sat) BMW New7シリーズ


BMWの最上級サルーンである7シリーズがFMCされた。先代が01年10月に国内発売されてから約7.5年ぶりとなる。先代の開発コードはE65だったが、新型は標準モデルがF01でホイールベースを140mm伸ばしたロングモデルがF02と呼ばれる。
先代E65はクリス・バンゲルによる超先進的なデザインで賛否両論だったが、好き嫌いは別として結局は世界中のカーメーカーが何らかの影響を受けたという、カーデザインの歴史に残る作品となった事は間違いない。

そして、今回の新型は・・・・・。
ご覧のとおり、先代が発売されたときのような驚きは全くなく、誰が見ても大きなBMWそのもので、実にオーソドックスな形をしている。まるで2世代前のE39のように癖がなくてバカでかいBMWという感じだ。





展示車両の740iはそのモデル名から想像できるようにV型8気筒4ℓエンジンを搭載している。
と、思ったら見事に外れ!実は335iと同じ直列6気筒3ℓツインターボをベースに過給を上げて”4ℓ相当”としたものだ。性能は325ps/5,800rpmの最高出力と45.9kg・m/1,500〜4,500rpmの最大トルクを発生する。これは335iの306ps/5,800rpmおよび40.8kg・m/1,500〜4,500rpmに対して、トルクが大幅に向上しており、45.9kg・mというのは殆ど4.5ℓ級の値となっている。なお、エンジンの型式はどちらもN54B30Aと変わらないから、もしかすると最大の違いはECU(電子コントロールユニット)の制御プログラムのみだったりする可能性もある。



価格は写真の740iが1010万円。V8気筒4.4ℓ(これも過給している)の750iが1200万円となる。

それでは、内装はというところで、次回につづく。  
 



2009/3/21(Sat) カローラって使い物になるの? 第7回


先代カローラの後期型に乗ってみたら思いのほかマトモで、これなら日常の足としては大きな不満はないと思ったことから、それなら現行型なら更に良くなっているかもしれない。しかも、1.5ℓではやはり物足りないから、上級の1.8ℓならどうだろうか?

というわけで乗ってみたのが、カローラアクシオ1.8ラグぜールというモデル 。あれっ、カローラじゃあなくて、アクシオ?それで、価格は195.5万円+純正ナビ35万円で合計230.5万円也。それにしても、230万円とは随分高価なカローラだ。1.5Xの144万円と比べると何と86万円差となる。まあ、これだけ出したのだから、1.5とは別物というくらいの出来を期待して、早速見てみよう。 外観は最近のトヨタ風ではあるが、見た瞬間にカローラと判る事はない。 いや、クラウンと違って元々カローラのアデンティティなん無かったのではあるが。

ドアを開けて現れた内装は、確かに木目(風!)のパネルなど、1.5Xに比べて高級そうではあるが、よ〜く見れば、一見サポートが良さそうな割には座ってみれば一点支持 と安物ウレタンで腰が痛くなるし、表皮も何となく湿っぽくて、チョッと古くなると禿できそうな短い毛足の化繊シートなど、その内容は1.5Xと全く同じ。 144万円ならこんなものかと許されるが、230万円のクルマとなると文句も言いたくなる。
一丁前にインテリジェントキーを所持してスターターボタンを押すとエンジンは始動する。正面のメーターはちゃあんと回転計も装備されているし、しかもクラウンやレクサス各車と同じ、憧れのオプティトロンメーターで、外が薄暗くても視認性が抜群だから、スモールライトなんて必要ない・・・・と、いう理由がどうかは 知らないが、結構暗いのに無灯火のこの手のクルマを見かけるが・・・・・。 ATは今回からCVTとなり、ATセレクターは先代の直線タイプからゲート式となり、Dから右に倒すとマニュアルモードとなる(ただし、Mモードはラグぜールのみ)。

 
さて、乗り味は?
というところで、次回につづく。  
 



2009/3/18(Wed) ポルシェ パナメーラ発売


ポルシェの新型4ドアセダンであるパナメーラがいよいよ発売される。日本での受注開始は3月25日ということだが、例によって受注開始以前に予約をしているユーザーが結構いる 筈で、25日に予約したのでは1年先?なんてこともよくある。GT3RSやGT2なんて、正にそれで、受注開始日には既に売り切れだった。

そのパナメーラのラインナップは
パナメーラS 4.8ℓ V8 1,374万円
パナメーラ4S 4.8ℓ V8 4WD 1,436万円
パナメーラ ターボ 4.8ℓ V8ターボ 4WD 2,061万円
ということだから、911同等価格というところだ。
全て7速PDKを搭載し自然吸気エンジンは400ps、ターボが500psの最高出力を発生する。

今から先行予約をすれば、今年中に納車されるかもしれない。欲しいユーザーはポルシェセンターへ直行・・・・ということで。




 



2009/3/14(Sat) カローラって使い物になるの? 第6回


初期型に比べて大きく改良されていた後期の先代カローラは150万円という価格を考えれば動力性能に不満はないし、安定性や乗り心地だって極々普通、いや良い部類に入るし、高速走行だって一般的なメーター読み120km/h(実は100プラスα)程度の巡航なら、十分に安定している。 そこで残るはブレーキが効くかという興味が湧くだろう。そこで、先ずは停車した状態でブレーキペダルを踏んで見ると踏み始めの遊びは当然として、その先は何となくグニュッとした感覚があり、その先ではガツンっと止まる。そしてここからは力いっぱい踏んでも、ビクともしない。つぎに走っている状態からブレーキを踏んでみると、初期の遊びは多少多めだし、そこからの剛性感もイマイチだが、さりとて一部の軽自動車のような踏んでいて不安になる程にグンニャリとしている訳でもない。これまた普通に街中を流れている程度ならば全く不安はないし、何の前ぶれも無く前方のクルアが突然止まって、見る見る車間距離が縮まることでハッと気が付いて急ブレーキ、なんていう状況でも何とか実用にはなる。ただし、このような状態では同じ4ドアセダンといってもBMWのようには・・・・・・いや、この話は止めていこう。
試乗後に確認の為にとフロントキャリパーを見ようとホイールを覗いてみたらば、なんと!見えない。そう、スチールホイールに(ナンチャッてアルミ風の)キャップがかかっているのだった。

最後に、いままで紹介していないカローラの各部分を写真で見てみよう。



カローラの質感が同価格帯のライバルに比べれば大いに勝っているのは既に述べたが、こうしてみると確かに上手く処理をしている。試乗車は3年物、走行距離5万キロだが、内装がヘタったり剥げたりしていることは無かった。



ウィンカースイッチの作動感覚は実に良く、この点だけなら2千万円のポルシェターボにすら勝っているかもしれない(まあ、ポルシェに共通のウィンカースイッチのフィーリングの悪さは特筆物だが)。ペダル類の見かけは決して良くないが使い勝手は悪くない。2ペダルでも3ペダルから左のクラッチを外したような配置だが、左足のフートレストがあるのは立派!



給油口とトランクリッドのオープンレバーはシート前方下にチャチな奴が付いている。まあ、目立たない部分は使えれば良いという発想だろう。給油口を開けて見ると、トビラの裏には外したキャップを保持できるよう な金具があるのは欧州車顔負けだが、このクラスの国産他車は如何なのであろうか?

ということで、走る、曲がる、止まるはで大きな不満は無いが、その代わり感動する事もない。そして必要充分な性能とはいえ、突き詰めれば物足りないが、実用の道具だと割り切れば我慢も出来る。だから、クルマに対してお金を掛けられないとか、掛けたくない、という場合ならば、カローラで十分とも言える。ただし、これまた何度も言ってきたように、初期型は我慢の限界の超えた出来の悪さだから、話が複雑になってしまう。
このように初期型に比べて大幅に改良された先代カローラだが、そうなると現行型はもっと良いのではないか?それに1.5ℓでは動力性能に物足りな さも感じるから、1.8ℓならば更に良いかもしれない。と、思うのは当然だろう。そこで、早速現行型の1.8ℓに も乗ってきた。

その結果は次回につづく。
 




2009/3/10(Tue) カローラって使い物になるの? 第5回


前回では市街地を走行してみた結果、結構使い物になるとの結論に至ったので、今回は高速走行をしてみる。まずは、高速道路の本線に合流する為に加速車線でフルスロットルを踏む と、1.5ℓエンジンは安っぽい音で唸りながら、徐々に速度を上げていく。それでも加速車線も2/3を過ぎた頃には何とか90km/h程度になったので、右側車線にクルマがいないことを確認して合流する。その後は左車線の流れに乗ってみるが、前方の大型トラックの後方について巡航すると速度計の針は105km/h辺りを指している。大型トラックは速度リミッターが義務付けられているから、目一杯でも90km/h以上は出ない筈だから、前のトラックは違法なリミッター解除でもしているのだろうか? 暫く巡航していたが、良く見れば前方の大型トラックの、そのまた前も大型で、しかも同じ速度で巡航している。今日は何やら違法な大型が多いようだ??
次に右側の追い越し車線に出てみる。首都圏近郊の高速道路は3車線といってもクルマが多く、しかも左端の走行車線がガラガラなのに、右端の追い越し車線はズラッとクルマの列で、どの車線もあまり速度が変わらなくて、これでは追い越し車線の意味が無いじゃないか、というお馴染みの状態だった。ここで 前車に付いて走っていると、前が少し空いてきたのだろうか、流れが徐々に速くなった来た。この時速度計を見ると 、なにっ!そんなに出ているのかという速度だったから、今日は随分流れが速いとは思いながらも流れに乗って走っていた。 それにしても、この道は度々通るが、こんなに流れが速いことは初めてだった。そして、更に驚異的だったのは、この速度でも結構安定した走りを見せている事だ。勿論、エンジンの音は煩いが、それでも耳を塞ぎたくなる程ではない。カローラもココまで進歩していたのかと正直言って驚いたが、まてよ?速度計はJIS規格にて+15/−10%の誤差が認められている。昔から速度計というのはプラス側の誤差に持って いくのは常識だったが、最近の技術ならば狙ったところにピンポイントで誤差を分布されるとは十分可能だから、意識的に+15%ギリギリというのは有り得るだろう。 それなら追い越し車線でメーターが120km/hを指している流れは、実は105km/hだし、130km/hと思ったら実は113キロだったりすることになる。とすれば、大型トラックの 実速度は91km/hとなり、これはリッターが作動するのは90km/h前後となり、全てに辻褄があう。

チョッと話が逸れてしまったが、カローラの速度計がハッタリの傾向があることを別としても、このクルマのドライバーの走行パターンから考えれば、高速道路の実用速度では十分な安定性を持っていることは間違いない。




まだまだ、つづく。
 



2009/3/8(Sun) ポルシェ New ボクスター & ケイマン


ポルシェ998(カレラ)から半年程遅れて987(ボクスター/ケイマン)も同様なマイナーチェンジが実施され、来週の土曜日に正式発表される。







外観上は チョッとみただけでは何処が違うのか判り辛いが、フロントはバンパーのエアインテイクの形状、リアはテールランプとディフューザーの形状が目に付く。



室内は基本的には同一ながら、2ペダル車のミッションがトルコンATであるティプロトニックSから今流行のツインクラッチタイプであるPDKに変わったことでステアリング形状とシフトセレクターの形状とパターンが異なる。さらにはセンタークラスタには標準でナビが装着されて、パネルもシルバーからブラックになったことで、これらは997と全く同様。
なお、写真のメーターはオプションのキャララホワイトのパネルを装着しているボクスター。



カタログは例によって130ページもある豪華というよりも、事細かな解説書という感じで、こんなカタログを作るメーカーは他に知らない。
 



2009/3/7(Sat) カローラって使い物になるの? 第4回


7年前に乗った初期型の先代(E120)カローラーフィールダーは乗り込むときに触れただけで左右へ30度以上もグルグル(いやグニャグニャか)と回るステアリングホイールに驚き、実際に走って見ると少しくらい回しても全く反応はしないから、とに角危なくて乗っていられない代物で、もう唖然としたものだ。ところが、同じ先代でも後期型の今回のクルマはマルで別物だった。勿論同じCセグメントの良く出来た欧州車、例えばVWゴルフと比べれば勝負にはならないが、それでもFF臭さも少なく結構素直だし、中心付近の不感帯もそれ程大きくないから、世間一般のまあまあのクルマ程度には改良されていた。

では、コーナリングはといえば、これが意外と速めのペースで旋回できたりする。勿論、前回のフィールダーのイメージが頭の中で湧き出てくるから、それに比べる事で実際以上に良く感じてしまうということもあるだろうが、この程度の安定性があれば速めの流れでも十分に付いて行ける。

そうなると、もう少し試したくなってくるのは人情で、今回はある程度の日数を乗っていることから同じ道を何回も走る場面もあったから、同じコーナーを徐々に通過速度を上げていったり、走り方を変えてみたりした。結論から言えば、実用車としては十分なコーナーリング性能を持っているし、FF乗りのマニアみたいにコーナーまでブレーキを残してフロントに荷重を掛けるような乗り方にも十分に対応できる。そして特徴的なのは、そんなマニアックな運転をしないでも素直にアクセルを極僅かふんで、ほとんど惰性で回ってみると、意外にもスーッと素直に曲がれてしまった。勿論その時の速度は大したことはないが、それでも一般的な流れよりははるかに速く回れたりする。このようにドライバーのテクニックを問わないのは世界の大衆車だけのことはある。

次に乗り心地はといえば、これも普通に走っている分には結構良い。ただし、現代の標準からすればタイヤはハイトが高く(ホイール径が小さく)て幅も狭いから乗り心地にとっては有利な条件である点も考慮が必要だ。ボディの剛性感という意味では欧州の有名ブランドのようなガッチガチ感はなく、むしろ緩い感じが伝わってくるが、この雰囲気で更に高級感を増すとクラウンに行き着くというくらいに、ある共通したものを感じたりする。今でもトヨタのクルマはちゃあんと、カローラ→プレミオ→マークX→クラウンというヒエラルキーが残っているようで、乗り味や内装に共通点があるにも関らず、上位車種に行くに従って、高級感が出てくるのは間違いない。

この良好な乗り心地も、ある一定以上の段差や舗装の継ぎ目などを通過すると、今までの良好な乗り味から一転して不快な振動に変わる。まあ、そんな状況は滅多にはないから問題ではないが、通常の乗り心地が良好なのでよけいに目立ってしまう。

カローラは動力性能のみならず、操舵性や乗り心地でも絶対的な基準で見ればまあまあで、価格を考えれば「立派」ということろか。それにしても初期モデルとは余りにも違う乗り味だから、中古車を買う場合は十分に注意が必要だろう。

成る程、街中の走行では特に文句も無く、誰でも使える実用車であることを確認したが、次回は高速道路での走行について紹介してみる予定だ。



2009/3/3(Tue) 連載の途中ですが


ここでチョッと別の話題を。

左の本については既にこの日記でも紹介しているし、ここからのリンクにより発売前だと いうのに先行予約をして下さった方も何人かおいでになるようで、筆者の黒野さんも大変感謝しておりました。 その黒野さんは530iを所有する40代半ばのサラリーマンで、プロの作家ではない。まあ、サラリーマンと言っても国立大学の大学院を終了して大手企業の研究所に勤務 (本の裏表紙に書いてあった)というから、世間では十分にエリートの部類だろう。
 さて、その黒野さんが自分の原稿を色んな出版社に持ち まわり、苦労の挙句ついに単行本として発行された。それも出版大手のPHPから!と、この辺りの話は既に先日の日記からご本人のブログにリンクを貼っているから、既にご覧の方も多いだろう。えっ、まだ?それなら早速こちらの方へ
→ 黒野修資の偽ロレックスブログ

そして、この本が遂に3月5日に発売となる。実はそれに先駆けてサンプル本を頂いたので、その感想を書いてみる事にする。まあ、クルマ馬鹿の B_Otaku が書評なんていう柄ではないが・・・・。
この本の最大の特徴は財務諸表の一つであるバランスシート(以下B/S、正式には「貸借対照表」という大そうな名称で呼ばれる)を使ってクルマや家などの賢い買い方とお金の使い方を解説するという、今までに無い切り込み方で話は進む。 無名の新人の原稿がPHPのような大手出版社で採用になった最大の理由はこの辺にありそうだ。しかし、B/Sなんて一部の財務・経理系の職業についている読者 以外には理解できないであろうことは当然で、このため本書の最初の1/3はB/Sについての基本的な説明に 費やされている。 この説明は始めての読者にも実に判りやすく簡単に書いてあるから、勤務先で「財務諸表入門」なんていう研修会に出席させられたけどさっぱり理解できなかった、何ていう人にも有用だと思う。中盤以降は徐々に本題に入ってゆき、クルマや家を例題としてB/Sを用いた得な買い物の解説となり、 最後に定年までに1億円の貯金を貯めるための生き方についての結論に至るわけで、実はこの基本的な考え方は既に実施している読者も多いであろうと思える内容なのだ 。それをB/Sという財務諸表の考え方を使って数字で説明するのが本書のユニークな点である。これにより単なる啓発書とは全く異なる説得力をもっている。
と文章で説明しても中々判らないであろうから、気になる読者は早速注文してみてはいかがだろうか?

偽ロレックスを買う人は、どうして一生貧乏なのか?

付加えると、帯の裏の文章が最も本の内容の雰囲気を伝えているようなので、以下紹介しておこう。

『僕は普通のサラリーマンでありながら、「定年までに1億円以上貯められそうです」などと 周りの人に洩らすと、ものすごくびっくりされます。あまりに驚かれるので、 逆にこちらが驚いてしまうほどです。今が不況であるとはいえ、どうして1億円程度のお金を 定年までに貯められないと思っている方がこれほど多いのでしょう。 僕が知る限りでは、会計についてご存じないことが原因であるケースを多く見受けました。 もしも単に会計についてご存じないというだけが原因ならば、多くの方が本書を読むことで 1億円というお金をつくり上げていくことだって不可能ではないと思っています。 「定年までに1億円というお金を、貯められるものならば貯めたい」、そう切に願う方ならば、 本書でおもしろ会計学をご一緒に勉強していきませんか?(「はじめに」より)  』
 



2009/3/1(Sun) カローラって使い物になるの? 第3回


チョッと前のクルマだからインテリジェントキーは採用されていないので、オーソドックスにキーを差し込んで捻れば(勿論ブレーキを踏んで)エンジンは始動する。
正面のメーターは左がフルスケール180km/hの速度計と右が燃料計と水温計の集合メーターで、回転計と燃費や外気温度などの各種情報を表示するインフォメーションディスプレイは装備されていないから、メーターパネルは実にスッキリしている。それに本来は回転計が居座る大径のメーターの中に燃料と水温計を配置したので、これらのメーターにしては大きく見やすい。言い換えれば安物丸出しのメーターを毎日拝むことになるのだが、こんなものは1週間もすれば慣れてしまうから気にすることはないだろう。 そんなわけでアイドリング中のエンジン回転数は音と振動などで判断するしかないが、こんな時はトヨタ車としてはアイドリングで多少の音と振動があるのが便利だ。言い換えれば安物エンジンともいえるのだけれど。パーキングブレーキはポルシェカレラ等と同じ(物も言いようだが)センターコンソール後方にあるレバー式で、レ クサス各車のような足踏み式(しかもプッシュ/プッシュ式)比べれは、よりスポーティーだ。

コンソールにあるATセレクターは直線パターンで奥からP→R→N→D→2→Lという一時代前のタイプとなる。なお、現行のカローラはDから横にMがあり、Mでは押して+、引いて−という現代の代表的なティプトロタイプに変わっている。ブレーキを踏みながら、決してフィーリングの良くないレバーをゴックン、ゴッツンとDに入れて、いよいよ出発。 走り出した印象は日本車ではお馴染みの「あれっ、結構トルクがあるじゃないか」と感じるが、イザそれ以上踏んでも大して変わらないし、車庫入れなどでゆっくり動かそうとしてもピョンと飛び出す。ある時、前後が一杯にくっ付いている状態の縦列駐車から抜け出そうとした時、このピョンと出る特性には大いに疲れたことを思い出した。こういうクルマの場合は、今では必要ないと思っていた”左足ブレーキ”が必要となる。 カローラの動力性能は並の1.5ℓとして可も無く不可も無いという、当然予想できるものだった。決して速くは無いが危険な程には遅くない。それでは世間で遅い代表のように言われている現行(E90)BMW320iセダンと比べてどうかといえば、これは流石に2ℓの320iに軍配が挙がる。そう、320iが遅いと世間で言われているのは、車両価格が400万円超のクルマとしては、という注釈付であって本当にカローラ1.5より遅い訳ではない。 先代カローラのATはごく普通のトルコン式4速で今となっては旧世代だが、それでも普通に使う分には大きな不具合は無い。一般道で巡航中に前車が左折で減速したために、当方も20km/hまで落としたところで前車の左折が終了して、さあ加速という場面で全開の2/3程度までアクセルと踏むと多少のタイムラグの後にシフトダウンが起こり、これまた多少のショックの後に加速に移る。この時のエンジン音は如何にも安物のエンジン丸出しだし、結構うるさいが、これも乗るのが嫌になる程には酷くない。このカローラに乗っていると、クルマの性能なんてこれで十分と思ってしまう。すなわち、カローラ以下なら不満も 出るし、以上ならばその分が余裕や満足感となるという、正に日本の道路上を占有するクルマの標準値となっていることに今更ながら気付いてしまった

--つづく--
 


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