このところ新しい試乗記が途絶えていたが、これは年度末で此方もディーラーも双方が多忙の時期でもあった事が原因だった。
そして、晴れて新年度となり、そろそろ試乗も再開とすることにしよう。というわけで、まずは以前にこの日記で紹介したニューミニの中から、ミニクーパーSに乗ってみた。ミニのラインナップ中で最強の170psを発生する1.6ℓターボを搭載したホットハッチで、ハッキリ言って今時フルスロットルを踏むと真っ直ぐ走らないクルマも珍しい。これはこれで、好きな人には堪らないのだろうが、誰にでも勧めるわけにはいかないクルマでもある。それにしても、同じBMW製の筈なのに、ブランド違いということもあり、誰が乗ってもそれなりに走れる116iとはエライ違いだった。まあ、116iとクーパーSは価格帯が一緒だから、ちゃ〜んと住み分けしているというのも、商売の基本ではあるけれど。

そして実は、もう一台、チョット毛色の変わったクルマにも乗ってみた。
従来の輸入セダン中心から最近は幅広い分野へ手を伸ばしている・・・・と、言えば聞こえが良いが、いつも3/5シリーズとかC/Eクラスが如何したというワンパターンになりそうなのを防ぐ為の、いわばネタ切れ対策でもあるのだけれど。

そこで登場するのがニッサンの新型ADバン。以前はこのクラスではダントツだったのだが、ライバルのトヨタがサクシード/プロボックスを発売した事により、一気にシェアを下げてしまったようだ。そこで起死回生の一発を狙った今回の新型は、業務に徹して専用車的に仕立てられていた。

助手席のバックレストを倒せば、そこはパソコンの置き場となる(写真左)。センタークラスタ上部にはホワイトボードが装着されていて、いつでもメモがとれる(写真右の白い部分)。昼食はノンビリとファミレスなんかで摂っていないで、コンビニのオニギリをほおばりながら、Eメールのチェックと返信。日本経済を支える営業マンの仕事を支援するADバンの乗り味は如何に?
ところで、ADバンの試乗記は褒め殺しではなく、シッカリと本編で扱おうと思っている。メルセデスやBMW、それもAMGやMのリアルユーザーも結構含まれる、このサイトの読者層から考えれば、一見的外れのようでもあるが、考え方によっては「おう、それなら会社で10台ほど買ってみようか」、なんて事を期待してみるのも、それ程的外れでもないかもしれない。
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