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2023/1/31 (Tue) 超小型電気自動車(EV)<2>
前回の第1種原動機付自転カテゴリーに続いて、今回は超小型モビリティーを取り上げる。
現在販売されているのは ④ タジマモーター「タジマ・ジャイアン」、⑤ トヨタ「C+pod(シーポッド)」、⑥ 出光タジマEV 、⑦ FOMM「FOMM ONE」(発売予定)の4車種がある。
④ タジマモーター「タジマ・ジャイアン」
タジマモーターは自動車の輸入やキャンピングカーの偽装等の事業を行っている会社で、電気自動車の企画・設計・製造および開発業務全般ならび販売も行っている。資本金3,000万円、従業員271名というから、言ってみれば中小企業であり、巨大資本が必要な自動車ビジネスに参入できるとは思えないが、まあ過渡期のモデルという事だ。
規格区分は超小型モビリティ(認定車)で、サイズは全長 2,545 × 全幅 1,290 × 全高 1,570mm 。このクルマの写真を見た瞬間、どこかで見覚えがあると思ったら‥‥。
そうだ前回取り上げたアップル「e-Apple」にそっくりだ。
そこでサイズを比べてみたらば、全幅と全高はピッタリ同じだが、全長が300㎜ 長かった。これって、「e-Apple」の長さを伸ばして、駆動系を強力にしたものだろう。という事は中国製であり、同社は輸入しているだけ、という事だろう。
⑤ トヨタ「C+pod(シーポッド)」
トヨタが自社で開発し、製造は同社の元町工場という点では、中小企業の手作り的な他車とは一線を画している。
サイズは全長 2,490 × 全幅 1,290mm × 全高 1,550mmで、規格区分は超小型モビリティ(型式指定車)。
当初は企業や官公庁へのリースのみだったが、最近では一般ユーザーにも販売しているようで、価格は 165万円より。とは言えこれを個人で買うユーザーはいるのだろうか?
⑥ 出光タジマEV 新型超小型EV
石油元売りの出光興産とタジマモーターコーポレーションの合弁会社であるタジマEV による超小型モビリティ(型式指定車)。
サイスは全長 2,945 × 全幅 1,295mm × 全高 1,760mm。
実はこのクルマ、2022年末に発売と言われていたが、未だ発売されたという情報は見当たらない。
なお、タジマモーターについては④で述べたように中小企業であり、出光興産という大企業が合弁会社を作って、一体どうするつもりなのだろうか?
⑦ FOMM「FOMM ONE」
日本の EV ベンチャーである FOMM が独自に開発し、既にタイで生産販売されいるという。このクルマは4人乗りの為に軽自動車規格となるために、今回の調査では本来対象外となるものだ。
結局このカテゴリーも、菅内閣が20年12月末に「50年にカーボンニュートラル(温暖化ガスの排出を実質ゼロにする)を実現する」ための実行計画を発表した事により、トヨタや出光という大手がカーボンニュートラに対しての取り組みをアピールするためのものだった。加えて、一部の中小ベンチャーも参入しているが‥‥。