八潮市の下水道破損事故で落下したトラックについてのブログで、中型4tクレーン付車を調べた時に、実はオリジナルのメーカーサイトの写真は以下のようになっていた。

これを見ると左上に「GVW7.5t 」と「GVW8t 」の2つのバリエーションがある事が判る。
ここで、8t というのは2007年6月1日以前に取得した普通免許で乗れた最大のものであり、改正により中型8t限定免許となっているものだ。
そして7.5tとは2017年3月に新設された準中型免許で運転できるものだ。僅か0.5tの違いだから、チョイと仕様を変えるだけで成立するのだろう。これをChatGPT先生に聞いてみたらば
『同じトラックでも「最大積載量の制限」や「車両総重量の設定変更」で、準中型対応(7.5トン)と中型8トン限定対応(8.0トン)の2種類に分けられる。
このわずか0.5トンの違いは、主に 書類上の設定 や 積載量の制限 で調整されています。』
という事で、同じ車両で書類上の最大積載量を0.5トン減らしたのが7.5t車というだけだった。
元々、過積載が当然でそれを前提に設計、ともい、十分な安全率で設計されていたのが4トン車だから、ここで0.5トンの過積載をしたところで、殆ど影響はないのだった。
実は2006年の改正では、総重量8トンのいわゆる4トン車を運転するのに必要な中型免許は、普通免許を取得してから2年以上の経験が必要だった。これにより、18歳では4トン車を運転できない状況となった。実は4トン車のドライバーはヤンキーというか暴走族などをやっていた若者が真面目に改心して働く職種として結構メジャーだったのだ。
元々車が好きなで、運転にも自信があるというタイプなら、正にピッタリの職業だった。しかし、警察庁の小役人が事情も知らずにこんな法改正をしたために、非行少年の更生するために道を閉ざしてしまい、それどころか、運送業界や土木建築業界でのドライバー不足にも繋がってしまったのだった。

これはもう、早急に対策が必要だったのだが、警察庁としては失敗を認めたくない為に10年間引っ張ったが、流石にどうにもならなくなって、改正により運転経験が無くても最初から取得可能な準中型免許を新設したのだった。そして、同じ8tでは立場が立たないから、7.5tという事にして、実は書類上では違うが中身は同じ車を運転できるようにしたのだった。
では、2007年からの普通免許所持者はというと、これは準中型5t限定という事にして、教習所で4時間の技能教習を受けて卒業検定に合格すれば限定解除され、事実上は以前の4トン車(GVW8トン車)と同じ車両が運転できるという、正にザル法で対応したのだった。
そのために工業高校生など、卒業後に現業に就く場合は、卒業前に普通免許ではなく準中型免許を取得するのが得策となる。
では、準中型免許の教習に使う車両はといえば

2トンクラスの小型トラックだった。ダブルキャブを使用しているのは路上試験の時に教習生全員を載せて試験コースに移動出来るためだ。このクラスのサイズはチョッと大きめの乗用車より小さいくらいだし、高い運転席から見切りも良いから、慣れれば寧ろ運転しやすいくらいだ。
という事で、目出度し、目出度し。