世界標準の統計解析ソフトウェアSPSSを個人や学生が安く試す・学習する方法


SPSSは極めて便利だが、ライセンス料が高い。そこで、SPSSを個人や学生が低コストで試したり学習したりするには、無料評価版・学生割引(Grad Pack)・無料代替ソフトを活用するのが最も効果的だ。

1. 無料で試す・練習する

IBM公式 14日間無料評価版
IBMでは、IBM SPSS Statisticsの14日間無料評価版を提供している。

• 特徴:最上位(Base+全アドオン機能)をそのまま試用可能。1年に1回利用可能だ。

• 活用法:短期間で集中的にデータ分析を完了させたい場合や、購入前の操作感チェックに最適だ。

オープンソース代替ソフト「GNU PSPP」
• 特徴:SPSSのオープンソース(無料)クローンソフト。
• メリット:画面デザイン(データビュー/変数ビュー)、操作手順、ファイル形式(.sav)がSPSSとほぼ同じ。
• 活用法:無料評価版の期限が切れた後も、SPSS特有のマウス操作(GUI)やデータ編集の感覚を無料で練習し続けることができる。

2. 安くライセンスを入手する(学生・社会人)
① IBM SPSS Grad Pack(学生向け1年ライセンス)

• 対象:大学生、大学院生、専門学校生、通信制大学の学生など
• 価格:年間で約1万円〜2万円前後(正規価格の数十万円から大幅割引)
• 特徴:正規版と同等の全機能が使え、自宅PCにインストールして1年間じっくり学習できる。大学生協や指定販売代理店(TD SYNNEXなど)から購入可能。

② 大学のキャンパスライセンス・サイトライセンス

• 対象:大学に所属する学生・教職員
• 特徴:大学によってはIBMと包括契約(サイトライセンス)を結んでおり、学生であれば学内PCで自由に使えるほか、個人PCへのインストール用ライセンスを数百円〜数千円程度(または無料)で提供している場合がある。

※ 社会人が学割(Grad Pack)を使う裏技

社会人の方で学割対象外の場合、放送大学などの通信制大学に科目等履修生として在籍することで、学割(Grad Pack)の購入資格を得るというアプローチもある。

SPSSの無料代替ソフト「GNU PSPP」の使い方と機能的な違い

GNU PSPPは、GNUプロジェクトによって開発されているオープンソース(完全無料・GPLライセンス)の統計解析ソフトウェアで、IBM SPSS Statisticsのオープンソース代替を目指して設計されており、画面構成や操作手順、データファイルの形式までSPSSと非常に高い互換性を持っている。

1. SPSSとGNU PSPPの機能的な違い

PSPPはSPSSの基本的な機能を網羅しているが、商用のSPSSに比べると機能制限やグラフ機能の簡易化が見られる。

おすすめの活用シーン

• ライセンスがない自宅PCでの作業
「大学やオフィスのPCでしかSPSSが使えない」という場合に、自宅でPSPPを使ってデータクリーニングや基本的な仮説検証を進めておくことができる。

• 卒業論文・修士論文での標準的な分析
アンケート調査の集計、t検定、分散分析、重回帰分析、因子分析など、一般的な論文で必要とされる分析の8割以上はPSPPだけで完結できる。

• SPSSの操作トレーニング
メニューの配置やダイアログの構造がSPSSとほぼ同一のため、SPSSの操作手順を事前に無料で練習・学習するツールとして最適だ。

社会人なら先ずは無料のSPSSをインストールして、実際に体験してみるのも良いだろう。

大学生なら自校がIBMと包括契約(サイトライセンス)を結んでいるかで、大きく出費も変わってくる。データーサイエンス系の大学受験を考えている高校生は、この点を調べておく事も重要かも知れない。

実はこのSPSS、大学のデーターサイエンス教育では既に主流の座から外れているのだった。

これについては続編にて