沖縄県が米国・ワシントンD.C.に設置した事務所をめぐる不適正事務処理問題に関して、2026年7月に沖縄県議会の百条委員会(調査特別委員会)は調査報告書を可決し、玉城知事の問責決議案を可決した。その概要は以下の通り。
1. 問題の背景と不適正処理の概要

• 設置目的:沖縄県は2015年、米軍基地問題などを米国の政府や議会へ直接訴えるため、ワシントンD.C.に駐在事務所を開設した。
• 主な不適正処理:
◦ 現地コンサルティング会社主導で営業実態のない株式会社(DCオフィス社)を設立して運営を行っていた。
◦ 出資金が公有財産として適切に登録されていなかったほか、派遣された駐在職員の営利企業従事許可(兼職許可)が取得されていなかった。
◦ 法令や県条例に基づく手続・管理の不備が約9年間にわたり組織的に見過ごされ放置されていた。
2. 百条委員会による調査報告書の内容(2026年7月可決)

問題の真相解明を進めてきた県議会の百条委員会は、2026年7月13日の定例県議会最終本会議において、調査報告書を与野党全会一致で可決した。
• 行政の信頼失墜:活動手続や管理に重大な不備があり、「県行政に対する信頼を著しく損ねた」と指摘。
• 多大な行政コストの発生:事実把握や調査のために職員や議会、関係者が多大な労力と時間を費やす結果となり、「大きな行政コストを生み出した」と認定。
• 県幹部らの責任追及:県が過去に行った処分は内容が軽すぎ、対象も限定的であると批判。当時の組織上位にいた幹部職員らの責任のあり方を引き続き検討し、県民に総括を示すよう求めた。
• 事業の評価:ワシントン駐在活動そのものには一定の意義や成果があった可能性を認めつつも、長期間無管理状態であったガバナンス欠如を強く批判。
3. 知事問責決議と県の対応

• 玉城デニー知事への問責決議:2026年7月13日の本会議では、本問題による県政混乱の責任を問い、玉城デニー知事に対する問責決議案が賛成多数で可決された(沖縄県議会史上初)。
• 県の今後の対応:報告書を受け、県側は再発防止策や体制見直し方針を改めて整理・公表し、適正な手続を経た上での駐在事務所再設置を目指す姿勢を示しています。