今のAIブームは約半世紀(47年)前、NECがPC8001 を発売し、先進的なビジネスマンが競って購入、トフラ―の「第三の波」が話題になった時代の再来を感じる。それくらい大きな時代の変わり目に突入したという事だろう。そして、この波が完結するには半世紀を待つ必要があるのだろうか。
1979年にNECが発売したPC-8001は、まさに「コンピュータが一部の研究機関から個人の手に降りてきた瞬間」だった。当時はまだ用途も限定的で、「これで何ができるのか?」という状態だぅたが、のちにパソコンは社会基盤になった。

同時期に注目された「第三の波」(著者:Alvin Toffler)は、
• 第一次の波=農業革命
• 第二次の波=工業革命
• 第三の波=情報化社会
と整理した。
実は今のAIブームは、その「第三の波」の内部で起きている“第二段階”とも言えるという意見がある。

① 今は本当に大きな転換点か?
結論から言えば 「かなり大きい。ただし革命の“初期”段階」、すなわち
PC時代との類似点
• 先進的層が先に使いこなしている
• 企業が導入競争を始めている
• 未来像が誇張されやすい
• 実際の社会変化はまだ限定的
PC時代との決定的な違い
• 変化のスピードが桁違い
• 導入コストが極めて低い(クラウド)
• 全ホワイトカラー業務に波及する可能性
PCは「計算・文書作成の効率化」だったが、AIは「知的作業の代替・補助」とり、 影響範囲が広い。
これは工業革命の蒸気機関よりも、「電力の普及」に近い性質がある。
最初は発電機が話題になり、最終的には社会インフラになった。
② 半世紀かかるのか?
PC普及の流れをざっくり見ると:
• 1979年 PC-8001
• 1980年代 家庭普及
• 1995年 Windows95で爆発
• 2007年 iPhoneで常時接続社会
• 2010年代 クラウド・SNS社会完成
ここまで約40年かかっている。
しかしAIは:
• 2012年 深層学習ブレイクスルー
• 2022年 生成AI一般公開
• 2023〜2026年 企業導入急増
約10年でPCの20年分進んでいる。
理由は:
• 既にインフラ(ネット・クラウド・GPU)が整っている
• ソフトウェア配布が瞬時
• 世界同時展開
③ この波の「完結」とは何か?
重要なのは「完結」の定義であり、 PCの波は完結していない。
当たり前すぎて意識されなくなっただけだ。
AIも同様に:
• いずれ「AI」という言葉自体が消える
• すべてのソフトに内蔵される
• 使っていることを意識しなくなる
そこまで行けば第一段階は完結となる。
予想としては:
10〜20年で社会構造の再編はほぼ一巡する可能性が高い。 半世紀はかからない。 ただし、
• 雇用構造
• 教育制度
• 法制度
ここまで完全適応するには30年以上かかるかもしれない。
④ 今は「どのフェーズか」
もしPC史に例えるなら、今は 1982〜1984年頃
• マニアと先進企業が熱狂
• 一般人はまだ半信半疑
• 将来性は感じるが用途が定まらない
Windows95のような「誰でも分かる大衆転換点」はまだ来ていない。
⑤ では、これは第三の波の再来か?
むしろこれは、
「第三の波の中の最終進化段階」
情報社会が成熟し、 その上に「知能インフラ」が乗り始めた。
もしトフラーが今生きていれば、
「第四の波=知能社会」と呼んだかもしれない。
⑥ 結論
• かなり大きな時代転換の入口にいる。
• しかし完結に半世紀は不要。
• 技術普及は10〜20年で決着する可能性が高い。
• 本当の変化は“静かに当たり前になる