報道によると
『中国軍が、大型の移動式桟橋を搭載した船団を複数展開し、中国東部や南部の沿岸部で上陸訓練とみられる演習を実施していることがわかった。大型貨物船「RO―RO船」など民間船を参加させ、軍民合同で訓練を繰り返している。日米両政府は、中国軍が民間船も利用して台湾侵攻能力を高めているとみて、警戒を強めている。』
船団は、折り畳み可能な桟橋を搭載した船3隻で構成され、3隻が沖合から砂浜などに向かって全長約800メートルの巨大な桟橋を連結してかける仕組みだ。

常識的に考えて、上陸作戦と言えば強襲揚陸艦を使用すると思うが、実は中国には侵攻に十分な大型揚陸艦の数が不足しているとされる。そこで、仮設の桟橋に民間から徴用したRO―RO船(貨物を積んだトラックなどが自走して乗り降りができる民間の貨物船。日本のフェリーのようなイメージ)などを沖合の桟橋に停泊させて、上陸作戦に必要な装備品を陸揚げする、という戦術を考えているようだ。
そもそも、こんな丸見えの訓練をしたら、西側に対して完全に内容を曝け出す事になるが、これは何が目的だろうか。
1. 現実的な軍事能力強化のための訓練
実戦で上陸作戦を成功させるためには艦艇・兵員・物資輸送・海岸面での展開など高度な統合作業訓練が必要であり、実戦経験の無い中国軍(人民解放軍)は内容をさらけ出してでも訓練を実施する必要があった。
2. 心理戦・抑止力(戦略的信号)としての効果
・台湾側およびその支援国への抑止・威嚇訓練そのものを実際に観測可能な形で行うことで、戦略的にプレッシャーを与える効果がある。
• 国内向けの政治的メッセージ
という事で、西側にさらけ出そうと、やらない訳にはいかないというのが、実情のようだ。
しかし、ねぇ。仮設の桟橋船なんて爆撃されれば一発で使用不能になるだろうし、民間の貨物船なんて船体の鉄板は薄いし、ちょっと砲撃されただけで簡単に沈没しそうだが‥‥。