AIの進化でホワイトカラーの就職難は訪れるのか


このとろこの生成AIの進化はものすごいもので、従来ならネットで検索してデータを集め、Excelで整理し、PowerPointで纏めるという作業に半日はかかったような内容が、生成AIでは数十秒、長くても1~2分で、アッと驚く立派な資料が出来上がる。

という事は今後、定型的なホワイトカラー職種においては求人が極端に減り、就職難を引き起こす可能性が考えられる。

そこでAIがもたらす就職市場と教育への影響を纏めてみる。あっ、これも生成AIの力を借りているが‥‥

定型業務の自動化: AIはデータ入力、集計、定型的な書類作成、コールセンター業務など、ルーチン化された知的作業や定型業務を効率的に代替でる。これにより、これらの分野での新規雇用やエントリーレベルの仕事が減少する可能性がある。

新卒採用への影響: 企業によっては、AI活用による業務効率化を背景に、新卒採用人数を減らしたり、採用戦略を見直したりする動きが見られる。米国の新卒市場では、AIの影響で失業率が上昇しているという報告もある。

求められるスキルの変化: AIが普及する時代には、単純作業ではなく、AIを使いこなす能力、問題解決能力、創造性、コミュニケーション能力など、人間にしかできないスキルや、AIシステムを管理・監視する役割の需要が増加していく。

という事は
新たな雇用の創出: AI関連の新しい職種や役割も生まれていく。AIシステムの開発・運用、AIを活用した新しいビジネスの創出など、技術の進展に伴う新たな需要が存在する。

2015年の野村総研とオックスフォード大学の共同研究では、日本の労働人口の約49%の仕事がAIに代替可能になるとの試算が発表され、大きな話題となった。

そこで考えるのは、経済学部・法学部などの「従来型」文系学部 がどうなるのか、という事だ。

取り分け「経済学部=営業要員供給」「法学部=公務員予備校」となっている大学は厳しくなり、この分野で生き残れるのは東大・京大・一橋・早慶(の看板学部)クラスだけ。

では、文系学部はどのように進化するのかといえば、これは既に世界のトレンドとなっているが
データ社会科学部/計算社会科学部 :統計・数学、プログラミング(Python / R)、経済・社会データ分析、政策シミュレーション

AI・情報×法・制度学部:AI倫理、データ保護法、知財・著作権、アルゴリズム規制、国際ルール形成
その職域は、テック企業の法務・政策部門、国家の制度設計側、国際機関要するに、「法律を暗記する人」ではなく、「AI時代のルールを作る人」

他には
工学×経営×社会設計(STEAM系学部
人間拡張・認知科学・心理×AI系
安全保障・地政学・技術戦略学部
など、判ったような判らないような、最近何となく聞くような‥‥ものが含められる。

そもそも、歯止めがない少子化で増々受験生は減少し、一般受験生は殆ど望めないし、指定校推薦などの年内受験でも応募が殆ど無いような大学は、既に経営危機に陥っているから、今後大学自体の数は明らかに減っていくだろう。それに加えて中堅クラスでも、生き残るにはこれらの新しい分野に対していかに対応していくか‥‥だろう。