トランプ米大統領は18日、2021年にイスラム主義組織タリバンがアフガニスタンを掌握する直前に米国が管理を放棄したアフガニスタンのバグラム空軍基地を「取り戻そうと試みている」と述べた。(AFP)
加えてトランプ氏は「われわれはあの基地を取り戻したい」「その理由の一つは、ご存じの通り、中国の核兵器製造拠点からわずか1時間の距離にあるからだ」と付け加えた。
そこで、バグラム空軍基地と中国核製造拠点の位置関係を確認すると

中国の核開発基地は新疆ウイグル自治区にあるロプノール基地で、バグラム空軍基地とは約2,000kmの距離になる。成程、F-22戦闘機(M2.0=2,450km/h)なら余裕で1時間以内に到着できるし、F-35(M1.6=1,931km/h)でも概ね1時間でという位置にあるから、これを放棄したバイデンが中国と繋がる売国奴だという説は実に信ぴょう性がある。
尤も、ただ無能だっただけ、かもしれないが。
この中国・ロプノール基地は、1964年から1996年まで使用されたいたが、今では使用されていない事になっている。しかし、最近の衛星画像などで、坑道入口付近の整備、道路の舗装・車両通行跡、電波/電線施設などのインフラ整備が進んでいる可能性が指摘されている。
中国は核兵器およびその運用システム(ICBM、ミサイルサイロ、核弾頭の数など)の近年の増加・技術改良を継続しており、より高性能な核抑止力の構築を目指している事から、ロプノール基地の再使用により、核弾頭の小型化・多弾頭化などの開発を行うのではないか、との見方が一般的だ。
米国としては、このような中国の動きをけん制するためにも、1時間の距離に空軍基地を置く事は重要であり、これぁ、本気でやる事は充分にありえる。
とはいえ、いきなり軍事的に占領するのはいくら何でもリスクが多すぎるし、国際社会の反発も多いだろう。となると、アフガン政府との交渉だが、タリバンがそれを認める可能性は先ずない。
とはいえ、タリバンとの裏取引があるかもしれないし、いざとなったらイランにバンカーアスターぶっ放すトランプ氏の狂人的イメージを使って脅す事はあるだろうし、タリバンだって何をされるか判らないとビビって、多少の妥協はあるかもしれない。
こういう面では北朝鮮の金正恩総書記も同じだが、指導者に狂人的なイメージを植え付ける戦略は実に効果がある。