トランプ大統領の熱烈な支持者、米国保守活動家チャーリー・カーク氏暗殺事件

アメリカの保守派活動家で、ドナルド・トランプ大統領の熱烈な支持者だったチャーリー・カーク氏(31)が10日、ユタ州の大学のイベントで銃撃され死亡した。

この事件について、トランプ氏は自らのソーシャルメディアで「偉大な、伝説的ですらあるチャーリー・カークが死亡した」、「チャーリーほど、アメリカ合衆国の若者の心を理解し、持ち合わせていた人はいない」と表明していた。

暗殺されたカーク氏の遺体は11日、副大統領専用機で、自宅のあるアリゾナ州へと移送され、ひつぎを機体に載せる際には、J・D・ヴァンス副大統領も運ぶのを手伝った。

そして12日、ユタ州知事は同州在住のタイラー・ロビンソン容疑者(22)を逮捕したと発表した。既に11日の夜にユタ・ヴァレー大学の建物の屋根の上で、黒い服を着た人物が走って端まで移動している映像が公開されていた。

犯人は約130メートル離れた建物の屋上からライフル銃で狙撃したという。

事件直後に犯人が逃走した際にキャンパス近くの森にタオルで包まれて捨てられたライフル銃が発見され、その銃は輸入型のMauser .30-06ボルトアクションライフルと伝えられている。

この銃は1930年代にナチスドイツが軍用小銃として開発したもので、基本的な構造は現代でも踏襲されているオーソドックスなものだ。今でも世界中で多くのコピーが作られていて、これにスコープを付けることで狙撃銃としても使用でき、結句精度は良いという。

なお弾丸について、オリジナルはドイツ(欧州)規格の7.92mm だが、米国圏での入手し易さから米国規格の.30-06に変更したものも多く、今回の銃もこのタイプだ。なお、.30-06は日本でも大物猟(鹿、猪、熊)に使われていて、話題のヒグマ猟でも主流となっている。

今回の犯行では狙撃距離が130mと言われている。この距離でスコープ付.30-06ライフルを使用した場合、特別な訓練をした狙撃兵でななくとも、ある程度の腕があれば命中する事も充分あり得る。

逮捕されたのはタイラー・ロビンソン容疑者(22)で、家族と友人に付き添われて出頭したという。

この手の暗殺事件では、逮捕された容疑者が本当に犯人なのかという疑惑が常に疑われる状況が多いが、さて今回の事件はどうなのだろうか?