前回のスカイライン GR-R 4ドアから37年も経過して、これぞ究極の羊の皮を被った狼とも言うべき車が発売された。それがBMW M5で、高級パーソナルセダンであるBMW 5シリーズのボディに当時のF1の技術を使って開発された90°V10エンジンをボンネットに押し込んだという、究極の羊の皮を被った狼だった。
まあ、5シリーズ自体が高級スポーツセダンだから、並みのクルマからすれば十分過ぎる程に高性能だが、流石にF1エンジンが乗っているとは誰も思わないだろう。GT-Rでも、いやカリーナGTでも平凡なセダンのエンジンルームに収まる如何にも高性能なエンジンを見れば、マニア心は十分に満たされる。
それなら、M5のボンネットフードを開けた時のF1エンジンの眺めはといえば‥‥
実は、狭いエンジンルームに強引に押し込んだV10は吸気ダクトの下に隠れてしまい、トグロを巻く蛸足マフラーも銀色に輝くシリンダーブロックも全く見えないのだった。
という訳で、この試乗記は既に
クルマ試乗記の裏話4 【慣らし運転】で触れてはいるが、今回もリンクを貼っておく。
⇒BMW M5 慣らし運転編 (2005/11/12)
⇒BMW M5 フルスロットル編 (2006/6/17)
.その後M5は2012年に新型のF10にFMCされた。ただし、このモデルはV8ツインターボであり、先代のF1を彷彿させるさせるV10 自然吸気では無かった。
⇒BMW (F10M) M5試乗記 (2012/9)
また、同じくBMW 5シリーズベースの高性能車であるアルピナ B5という車種も、同じく高性能であるがM5とは一味違ったキャラクターになっている。
⇒Alpina B5 BiTurbo 試乗記 (2011/3)
何れも千数百万円のクルマだから一般のサラリーマンには無縁の世界だが、考えてみればよくもまあ、こんな高価なクルマを次から次へと試乗したものだ。やっぱり若かったのかな(笑