南シナ海では中共がサンゴ礁を埋め立てて軍事基地を建設して領土と主張したり、他国沿岸近くまで南海九段線と称する境界を設定して自国の領海だと主張したり、これでは周辺国の反感を買うのは当たり前だ。
こんな状況に、インドネシアはこの水域で中共と対立している諸国と密接な協力体制を構築して、「反中連帯」をけん引している。
インドネシアのジョコ大統領は昨年末にベトナム主席と首脳会談を実施して、両国の懸案事項だったEEZ確定交渉を妥結させた。これに関連して、両首脳はインドネシアのEEZ内にある大陸棚開発プロジェクトで最大限の協力をする事で合意した。
両国はEEZを巡っては長年対立してきたが、ここで一気に協力体制を築いたのは、勿論中共に対峙するためだ。またインドネシアは日・米・豪・印の多国籍安全保障協議体「クアッド(Quad)」との共同軍事訓練も推進している。
同じく九段線に接しているフィリッピンはインドネシアと海洋安全保障強化の防衛協定を結び、マレーシアとブルネイはナトゥナ諸島付近で合同軍事訓練を行っている。
という事で、南シナ海の対中包囲網は着々と進行しており、中共は増々苦しい立場となっているが、これは逆に手負いの猪みたいもので、破れかぶれで襲い掛っている事になる。
その一例として、フィリッピンが領有権を主張するセカンド・トーマス礁に建築資材を運搬しようとしたフィリピン船籍の貨物船に対して、中国海警が妨害により衝突するという事件が22日に発生した。
これに対してフィリッピンは中共を激しく非難している。最近のフィリッピンの強行な対中政策は大統領がマルコス・ジュニアとなってからであり、同大統領は米国と緊密な関係を模索していて、要するに西側陣営に入って反中共で進んで行くのだろう。
因みにフィリッピンは南シナ海の事を「西フィリッピン海」と呼んでいる。
南海九段線に接するベトナム・インドネシア・マレーシア・ブルネイ・フィリッピンが強力な反中同盟を結び、更に「クアッド」で日・米・豪・印とも連携する事で、中共を強力に牽制する事は大いなる効果がある。
中共の崩壊、まだぁ~っ。
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