次の米国の最重要イラン攻撃目標は石油精製基地、ホルムズ海峡、濃縮ウランのどれか

2026年3月現在、米国とイスラエルによる対イラン軍事作戦(Operation Epic Fury)はすでに開始から1ヶ月が経過しており、「石油施設」「ホルムズ海峡」「ウラン濃縮施設」のいずれもが、すでに攻撃対象となったか、あるいは現在進行形の最重要局面として議論されている。

まずは、最新の状況に基づき、それぞれの目標がどのように扱われているかを整理する。

1.石油精製基地・エネルギーインフラ
• 現状:トランプ政権はすでにエネルギー関連施設を主要な標的としている。3月22日には、ホルムズ海峡が再開放されない場合、「最大規模の発電所から順に破壊する」と警告しており、実際に複数の燃料貯蔵庫や発電所への攻撃が報告されている。

• 推定:交渉が決裂し、海峡の封鎖が続けば、イラン国内の経済基盤を完全に麻痺させるため、石油精製施設へのさらなる本格的な爆撃が行われる可能性が非常に高いといわれていたが、3月末現在では未だ本格的爆撃には至っていない。

2.ホルムズ海峡(制海権の確保)
• 現状:イラン側は米・イスラエルの空爆への対抗措置として、海峡の「完全封鎖」を宣言し、実際に通行料を人民元で徴収するなどの試みを行っている。これに対し、米国は海峡を軍事的に開放するための地上作戦(Special Operations)や海兵隊の投入を検討していると報じられている。

• 推定:「攻撃目標」というよりは、「武力による強制開放(Seize and Secure)」が米軍の最優先課題となっている。タンカー航行の安全を確保するため、海峡沿岸のイラン軍ミサイル基地や革命防衛隊(IRGC)の海軍拠点は、今後も集中的に排除されると見られる。

なお最新の情報では、ホルムズ海峡へ攻撃機やヘリを使って、イランの高速艇を破壊 しているとも言われているが、これのみで海峡封鎖を解くことは無理だろう。

3.濃縮ウラン・核施設
• 現状:3月2日、米イスラエル連合軍はエスパハーン州のナタンズ核施設を攻撃し、少なくとも3つの建物を深刻に破壊したと報告されている。これは2月28日の開戦以来、初の核施設への直接攻撃となった。

• 推定:米国は、イランが保有する高濃縮ウランのあるナタンズ以外の施設(フォルドゥなど)や、瓦礫の下に埋まっているとされる濃縮ウランの確保に向けた追加攻撃、あるいは特殊部隊による奪取作戦の可能性が継続的に指摘されている。

結論としての推定
現在、作戦は「体制転換(Regime Change)」を視野に入れた第2フェーズに移行しており、以下の順序で実行される可能性がある。

① 即時目標:ホルムズ海峡の安全確保のための沿岸ミサイル基地・海軍拠点の掃討。

② 経済的圧力:海峡開放に応じない場合の、国内主要発電所および石油精製施設への大規模空爆。

③ 戦略的目標:残存する核関連施設と弾道ミサイル製造拠点の完全破壊。

ただし、トランプ大統領は「48時間以内の海峡開放」を迫るなど、非常に短期的な決着を求める姿勢を見せいたが、その後は話し合いが進んでいるとして、度々期限を延長している。

また、米国からすればホルムズ海峡が封鎖されても自国の物流には影響な少ない事から、むしろ上記③の核関連施設と弾道ミサイル製造拠点の完全破壊を優先するという説も有り、何とも言えない状況だ。

イラン=ペルシャであり、ペルシャ絨毯屋といえば最初に10倍くらいの価格を吹っ掛けてくるのが商売のやり方だ。対するトランプ氏は不動産屋だからこれまた最初はとんでもない条件を提示するのが常であり、この交渉は絨毯屋と不動産屋の駆け引き、とも言われている。