米軍の強襲揚陸艦、トリポリがイランに向けて移動中であり、今週末に到着すると伝えられているが、上陸作戦を行う場所はどこなのだろうか。
米海軍の強襲揚陸艦トリポリ(USS Tripoli, LHA-7)の中東展開については、2026年3月中旬にシンガポール沖を通過し、インド洋を西進していることが確認されている。今週末(3月28日〜29日頃)にはアラビア海またはオマーン湾周辺に到達する見込みとなっている。

現時点での軍事アナリストや報道(Defense Express, Times of India等)に基づく、推定される上陸・作戦地点は以下の通り。
推定される主な作戦・上陸地点
1.ハルク島(Kharg Island)
◦ 理由:イラン最大の原油輸出拠点であり、ここを制圧または無力化することはイラン経済に決定的な打撃を与える。一部の報道では、米軍が「ブーツ・オン・ザ・グラウンド(地上軍投入)」の選択肢としてこの島を検討しているとの推測が出ている。


2.ホルムズ海峡の戦略的諸島(アブ・ムーサ島、大・小トンブ島)
◦ 理由:イランがこれらの島々に地対艦ミサイルやレーダー網を配備し、海峡を事実上封鎖しているためで、船舶の安全航行を確保するため、本格的な本土上陸の前に、これらの島々の無力化や占拠が行われる可能性が高いとみられている。
3.沿岸部の軍事拠点(バンダレ・アッバース周辺)
◦ 理由::イラン海軍の本拠地であり、ホルムズ海峡を扼する要衝で、直接的な大規模上陸というよりは、第31海兵遠征部隊(31st MEU)の特殊作戦能力を活かしたピンポイントの襲撃や、電子戦・航空支援の拠点としての圧力が想定さている。

作戦の性質に関する注意点
トリポリは「アメリカ級」強襲揚陸艦であり、従来の艦艇と異なりウェルドック(揚陸艇を出すドック)を持たない「航空運用特化型」だ。そのため、砂浜からの大規模な車両上陸ではなく、以下のような運用が主になると推測される。
• 垂直揚陸:V-22 オスプレイを用いた、海岸線を越えた内陸部や島嶼部への電撃的な兵員輸送。
• ライトニング・キャリア:搭載している多数の F-35B ステルス戦闘機による、精密爆撃や防空網制圧(SEAD)。
軍事情報の性質上、正確な上陸地点は直前まで秘匿されるが、現在は「ホルムズ海峡の封鎖解除」と「重要インフラ(ハルク島等)への圧力」が最大の焦点となっている。