イランによるペルシャ湾での機雷敷設について、日本からも自衛隊の掃海艇を派遣するという話が出ている。それは良いが、掃海艇は殆ど丸腰であり、作業をするにはイランからのミサイル攻撃を終わらせる必要がある。

そのためにはイラン国内の基地に隠されているミサイルを爆撃する必要があるが、米軍はバンカーバスターによるイラン地下基地を本格的に爆撃をするのだろうか。
現在進行中の「第三次湾岸戦争(あるいはEpic Fury作戦など)」において、米軍およびイスラエル軍は、ペルシャ湾の航行安全確保とイランの攻撃能力無力化を目的として、地下施設への大規模な空爆を継続してはいる。
その状況を整理すると‥‥
1.実際に投入されている「バンカーバスター」
米軍は、イランの強固な地下基地(いわゆる「ミサイル・シティ」や核施設)を破壊するため、段階的に強力な兵器を投入している。
GBU-57 MOP (Massive Ordnance Penetrator):
米軍最大の非核爆弾(約14トン)で、3月10日前後の攻撃で、テヘラン近郊のパルチン(Parchin)やフォルド(Fordow)などの地下施設に対し、B-2ステルス爆撃機から投下されたことが衛星画像や当局の発表で示唆されている。これは岩盤を60メートル以上貫通する能力を持ち、地下深くの機雷貯蔵庫やミサイル発射拠点を直接破壊するために使用されている。

BLU-109 / GBU-31(2,000ポンド級):
「ミニ・バスター」とも呼ばれるこれらは、B-1BランサーやB-52爆撃機から大量に投下されている。ミサイルを隠しているトンネルの入り口や、比較的浅い位置にある指揮所を破壊するのに活用されている。

2.ペルシャ湾の機雷除去と地下叩きの関係
イランは機雷敷設艦だけでなく、「地下トンネルから直接海へ出撃する高速艇」や「海岸線の崖の中に隠されたミサイル発射台」を保有している。
・作戦の狙い:米軍は機雷を海上で一つずつ除去するよりも先に、「機雷を撒く能力そのもの(供給源)」を断つ戦略を優先している。
・現在の戦況:米中央軍(CENTCOM)は、3月11日までにイランの機雷敷設能力を持つ船舶16隻を無力化したと発表しているが、それと並行して、機雷や対艦ミサイルを保管している「地下の心臓部」を叩くためにバンカーバスターが不可欠な状況となっている。
3.今後の展開と懸念
米軍は「圧倒的な制空権」を確保したとして、長距離ミサイル攻撃から、爆撃機による「直接的な自由落下爆撃(絨毯爆撃に近い形)」へとフェーズを移行させている。
・ 地下基地の強靭性:イラン側も長年、米軍の爆撃を想定して地下数百メートルに重要施設を分散させており、バンカーバスターをもってしても「一撃で全てを無力化」するのは困難だ。

・反撃のリスク:地下基地が叩かれるほど、イラン側は「残存するミサイル」を使い切るべく、ペルシャ湾の石油施設や米軍基地への報復を激化させている。
ところで、英国の米軍基地でバンカーバスターをB-1B爆撃機に搭載している場面が盗撮されて拡散中という事だが、イラン上空は既に米軍が制空権を確保していると言われているので、あえてステルス爆撃機のB-1Bを使用しなくても、B-52で充分ではないか、とも思うが、これは何故だろうか?
その理由については次回に続く。