中国の自動運転タクシーで歩行者重傷事故


今月6日、中国・湖南省で二人の歩行者が自動運転タクシー「ハロー・ロボタクシー」の下敷きとなる事故が発生した。

事故は、雨で路面が濡れており、電動自転車がスリップして自転車を運転していた人が転び、ロボタクシーの下敷きになった可能性が高いという。

中国版TikTok「抖音(ドウイン)」などには、通行人らが車を持ち上げて下敷きになった人を救助しようとする様子が投稿されている。

事故を起こしたハロー・ロボタクシーはタクシー運行を暫定的に中止したという。

ハローは高度な自動運転が可能なL4(レベル4)技術の確保を目標に、来年から自社モデルの量産を開始し、2027年までに5万台以上を路上に投入するという計画を発表していた。

ただし今回の事故について、ハローの自社開発モデルではなく百度(バイドゥー)のロボタクシーで発生したとみられている。百度は、現在までに11の都市で約1000台のロボタクシーを投入して自動運転タクシー配車サービス「Apollo Go(蘿蔔快跑、アポロゴー)」を運営している。

ロボタクシーの事故は米国でも発生していて、米GM傘下「クルーズ(Cruise)」のロボタクシーは2023年10月、サンフランシスコで歩行者に重傷を負わせる事故を起こした。クルーズは大規模な制裁を受け、長期間にわたって商業運営が停止され、GMは昨年12月にクルーズへの新規資金提供の中止を正式に発表した。

それにしても、中国ならまだしも、米国ですら街中でロボタクシーを運用してしまう度胸の良さには驚くばかりだ。これは日本では考えられない事だ。