韓国政府職員はローカルPCへの保存禁止でクラウド焼失した

火災で焼失した韓国情報システムは多くのデータが焼失し、バックアップもなく行政への影響は想像もつかないくらい大きいだろう。

とりわけ、8年分・858TBという長期間かつ大量の業務資料が失われ、元に戻すのが非常に困難な状態で、少なくとも各職員が自身が使用しているPCのローカルに保存していたデーターを新クラウドシステムにアップすれば、少しは復旧できるだろう。

しか~しっ、韓国では公務員が業務で作ったデーターをローカルに保存する事を禁止していて、全てクラウドに保存する規則になっていた。そんな重要なクラウドシステムにバックアップがなかったという、殆どあり得ないお笑い状況は、何度考えてもあり得ないアホさだ。

特に途中経過・原本記録・検証材料などの焼失は国会・監査機関が求める文書提出ができなかったり、政策判断根拠の提示が困難になる恐れもある。

最近は個人向けのクラウドサービスも増え、またWindowsのようにあの手この手でマイクロソフトのクラウドであるOneDriveをメインの保存先にさせようとしている。

microsoftが必死でOneDriveを使わせようとするのは、同社のビジネスモデルが「Windowsを売る会社」から「クラウドとサブスク(Microsoft 365)で継続課金を得る会社」になっている事で、その為に新しいPCをセットアップすると「Microsoftアカウントでサインイン」→「OneDriveへのバックアップ推奨」という流れになるのだった。

ところが、例えば小さな娘とプールに行った時の家族写真を保存していたら、これをAIが児童ポルノと判断してロックされ、OneDriveにあった今までの家族の思い出の写真を見る事が出来なくなってしまった、という例が有名だ。

今回の韓国のデーター損失と共に、クラウドに頼りすぎる事は、実は大きな危険もある事を認識する必要があるのだった。