トランプ大統領は9月2日、カリブ海南部を航行していたヴェネズエラの麻薬密輸船を米軍が攻撃し、「ナルコテロリスト」(麻薬を密輸・売買するテロリストの意味)11人を殺害したと発表した。

そして15日、同じく米国に麻薬を運んでいると米側が認定したベネズエラの船舶を米軍が「国際水域」で攻撃し、3人が死亡した事を明らかにした。
爆撃を行った正確な位置は発表されてないが、米国政府は「国際水域(international waters)で行った」 と説明してるから、少なくとも米国の領海では無い。

それにしても停止命令すら出さず、怪しい船を発見して直ぐに爆撃というのは何とも荒っぽいが、ある面如何にもトランプ氏らしい。
これに対して露・中などは非難しているようだが、これを見て麻薬密輸船はビビッて影を潜めたとも言われているから、効果は十分にあった事になる。
とは言え、ベネズエラのマドゥロ政権はこれを「攻撃」だと非難し、「自衛のための権利を全面的に行使する」と表明している。加えてカリブ海に展開する米国の軍艦がミサイルでベネズエラを狙っているなどとして「わが領土に対する侵攻と占領の意図がある」と主張。トランプ米政権との意思疎通も、ほぼ「破綻している」と強調した。
まあ、そうでも言わないと立場が無いのは判るが、ベネズエラと米国では軍事力、経済力で余りにも格が違い過ぎる。