通信販売の「ベルメゾン」を展開する「千趣会」は、連結子会社「千趣会コールセンター」の千葉コールセンター(千葉県印西市)を2025年12月31日付で閉鎖すると発表した。
理由は業績が悪化している通信販売事業の構造改革の為という事で、同拠点に勤務する119名は退職または他拠点に移動するとし、事業所閉鎖損失引当金繰入額として1億2700万円、事業所閉鎖に伴う減損損失として2億5400万円を計上する予定という。
千趣会は1971年に既にカタログ通販をおこなっていたという、通販では老舗中の老舗であり、これに比べればAmazonや楽天なんて新興企業なのだが、それなのに何故に業績が悪化しているのだろうか。
最初に思いつくのは、IT時代のEC販売に後れをとり、未だカタログによる通販(電話注文)という昭和風味の商売をやっている事だろう。それでもネット販売にシフトを始めたのだが、それが2000年代後半で、競合に比べて大きく遅れていた。

しかも、楽天やゾゾタウンが自社で商品をそろえず出展社を集めるプラットフォーム型モデルで急成長したのに対して、千趣会の在庫リスクを抱えたビジネスモデルである、自社仕入れ・PBブランド型が物流や在庫リスクとなり規模拡大ができなかった、という事のようだ。
さて、千趣会は生き残れるのだろうか?