シャングリラ・ダイアローグって何?




5月30日から、シンガポールで開催された「シャングリラ・ダイアローグ」。これは開催場所のホテル名に由来していて、インド太平洋地域の安全保障問題や防衛協力について議論する国際会議で、英シンクタンクの国際戦略研究所(IISS)がシンガポールで主催するものだ。

この会議ではこれからの米国のアジア戦略を占うもので、その中でピート・ヘグセス米国防長官は1時間に及ぶ演説で、内容は中国に対して極めて厳しく、抑止力を拡大してアジアの安定を求める事と、米国は太平洋に面した国であり、今後はアジア防衛に最も注力するという内容だった。

この100年、米国はアジアを軽視していたが今後はこれを改める。台湾については、米国は中国の侵攻を絶対に認めない。もしも中国が台湾侵攻を行ったら、米国は徹底的に戦い勝利する、という驚くべき内容だった。また、フィリピンについても、第一列島線(First Island Chain)を台湾海峡まで移動させ、中国の侵入を阻止する。

具体的には、バシー海峡を守るために米国はミサイルをフィリピンに配備する。

バシー海峡に加えて、台湾海峡、マラッカ海峡を米国陣営が閉鎖すすれば、中国は完全に海路を失ってしまう。

こうなると、日本の役割は重要で、実際にアジアの安定をリードするのは日本という事で、すなわち日本の防衛政策は大きく転換が必要となるだろう。これについて米国は日本の防衛について強力に圧力を掛けてくることは考えられ、まあ、例によって外圧で変わる日本という事で、これは強ち悪くは無い。

実は、この発言で注目すべきは、米国のアジア安全保障構想から韓国が除外されている事だ。

米国も非韓三原則に気が付いたのかな(笑