日本製鉄のUSスチール完全子会社化をトランプ政権が承認




トランプ大統領が反対していた日本製鉄による米国・USスチールの完全子会社化について、株式を100%取得する完全子会社化を米国のトランプ政権が承認する方向で最終調整に入ったと30日に伝えられた。

その直後にホワイトハウスは
『ドナルド・J・トランプ大統領は本日ペンシルベニア州に向かい、自身が仲介したUSスチールと日本製鉄の提携を推進する。この140億ドルの投資により少なくとも7万人の雇用が創出され、今後数十年にわたり鉄鋼が米国で製造されることが確実となる。』
と公表した。
MADE IN THE USA: President Trump’s Vision is Revitalizing American Industry The White House May 30, 2025

冒頭部分の日本語訳は
ドナルド・J・トランプ大統領は本日ペンシルベニア州に向かい、自身が仲介したUSスチールと日本製鉄の提携を推進する。この140億ドルの投資により少なくとも7万人の雇用が創出され、今後数十年にわたり鉄鋼が米国で製造されることが確実となる。

という事で、USスチールの資本は日本製鉄の完全子会社だが、米国で最新技術を用いた鉄鋼生産を行う事で、米国の製造業全体が躍進する起爆剤にしようという考えのようだ。

ここで最初にトランプ大統領が日本製鉄による買収に反対していた理由を考えてみると、もしかして最初は売り渋り、やがて金額を釣り上げてから高値で売却するという、これまた不動産屋商法だったのではないか、と思ってしまう。

トランプ氏の脳裏には、最初から日本製鉄の子会社としてUSスチールの技術を大いに向上させ、世界レベルの鉄鋼を自国で生産することで、米国内の産業全体を発展させる事は考えていて、それを表に出さずに値を釣り上げて、更には日本製鉄に「米国政府の関与」などを受け入れさせるなど、見事に商売人にしてやられた、という気がするが。