文系エリート学生の就職先として、日本ではメガバンク、総合(五大)商社というのが定番だったが、最近はこれがこれがコンサル企業になっているという。
そのコンサル企業とは、企業や政府機関などのクライアントに対して、経営・戦略・IT・人事・財務などの課題解決を支援する企業群で、大きく分けて以下のように区分できる
1. 総合コンサルティングファーム(戦略・業務・ITなど幅広い領域)
クライアント企業の経営戦略や業務改善、デジタルトランスフォーメーション(DX)支援を行う。
2. 戦略系コンサルティングファーム(経営戦略・M&Aなど特化)
企業の経営戦略立案やM&A(企業の合併・買収)支援を中心に行う。
3. IT・デジタルコンサルティングファーム
企業のDX(デジタル変革)やITシステム導入を支援する
4. 日系総合シンクタンク・コンサルティング企業
日本企業向けの経営戦略・政策提言・IT戦略などを強みとする企業
勿論コンサル企業もピンキリだが、その中でも最も人気の高いのは
① アクセンチュア: 2023年度の東京大学大学院修了者49人が入社し、3年連続で首位を占めている。
アイルランドのダブリンに登記上の本拠を置く総合コンサルティング会社で、世界最大のコンサルティングファームである。
➁野村総合研究所(NRI): 2023年度の東京大学大学院修了者38人が入社。
お馴染みの日系総合シンクタンク・コンサルティング企業
③ デロイト トーマツ コンサルティング: 2023年度の東京大学大学院修了者14人が入社した。
世界最大規模の会計事務所であるデロイトの主要メンバー企業の日本におけるコンサルティング部門のとなっている。
➃ EYストラテジー・アンド・コンサルティング: 同年度の東京大学学部卒業者20人が入社
世界4大会計事務所の1つアーンスト・アンド・ヤングの日本におけるメンバーファーム
⑤ ボストン コンサルティング グループ(BCG): 2026年卒業予定の東京大学・京都大学の学生を対象とした志望企業ランキングで2位に位置している。
世界的企業上位500社の3分の2がBCGのクライアントとなっている。
⑥アビームコンサルティング: 2023年度の東京大学学部卒業者13人が入社し、3位となっている。
日本に本余地を置く日本のコンサルティング会社。「日本発、アジア発のグローバルコンサルティングファーム」を掲げる。
という事で、野村総研とアビームコンサルティングを除くと他はすべて世界的な大手外資系となっている。
では何故コンサル業界が人気なのか、というと
・高年収(新卒でも600万~1000万円以上の可能性)
・成長環境(優秀な同僚・難易度の高いプロジェクト)
・キャリアの柔軟性(転職市場での評価が高い)
という事らしいが、業務の大変さは凄まじいだろう。
しかし、この手の企業はまさにディープステート、グローバリストそのものであり、今の反グローバリストの流れからすれば、近い将来に凋落する可能性は充分にあるが、まあ、この手の企業に採用されるような人材なら、何をやっても食っていけるだろう。
何よりも専門知識やキャリアが銀行や商社に比べて遥かに高く、その面でもツブシが効くという事もあり、就活人気が抜群なのも頷ける。