維新の力にすがって何とか衆議院を通した予算案。これで参議院で可決されなくても自動的に成立するので、自民党関係者は胸を撫で下ろしたのも束の間、何と石破総理が健康保険自己負担額のアップを撤回すると言って、突っ走ってしまった。
健康保険の高額医療に対する自己負担限度額は、癌や難病で高額の医療費が必要となる治療を受ける場合に、自己負担の限度額を超えると差額が払い戻しされる精度だ。その限度額を引き上げると言う事は、このお陰で命を繋いでいる患者からすれば「金の切れ目が命の切れ目」となるから、それぁ国民の反発をかって当然だ。
案の定、石破政権の支持率は急減したが、それにビビった石破総理は限度額引き上げを見送ると言い出したのだった。このために、やっとの思いで衆院を通貨させた予算案を、再度審議するという事態になってしまった。
前回は維新を何とか取り込んで成立させたが、今度は維新も乗ってくるとは限らない。最悪新年度になっても予算が決まらない、何て事になったら前代未聞の騒ぎだ。終戦直後の混乱期を除いて、3月末までに予算案が成立しなかった事は無かったようで、もしも今回成立が4月にずれ込んだら、石破首相は間違いなく長く歴史に名を残す事になるだろう。
ところで、その石破首相は自民党の新人議員に一人当たり10万円の商品券を配っていた問題が暴露されて大騒ぎとなっているが、まあ、違法ではないとはいえ、道義的な問題からは逃げられないだろう。それにしても、10万円ってセコ過ぎないかぁ。
配ったのは15人というから、150万円を使ったことになるが、いくら何でも与党の総裁が新人を自らの派閥にとり込みたいなら、少なくとも一人に100万円単位の資金を渡すのは当然じゃないのかな。
明治以降、近代日本の政治において売類を見ない程劣悪な首相を選んでしまった自民党議員達は、7月の参院選でボロ負けは確定だが、それではどの党が自民党の代わりとなり得るのだろうか?
国民民主も今の勢力では政権を取るなんて不可能だし、立憲民主も見ての通りの体たらくで、維新もネタがバレているし、実態は大阪の地域政党だ。
それとも、自民党を大幅に刷新して出直せるのだろうか。
ゲル失脚後に自民党を率いるのは‥‥まあ、高市氏というのが順当な線だが、高市氏には命がけで日本を改革しよう、という気迫が感じられないのだが‥‥。