高校生の進路指導で学校も親も、とにかくこれだけは避けたいと思っているのがメディア系専門学校だという。メディア系って一体どうゆう事を学ぶのかというと‥‥映像系・芸能系専門職、すなわち
映画監督、メークアップアーティスト、役者、ダンサー、イベント企画、映像、音響、アニメ、ゲーム等のようだ。
これらの専門学校の問題として挙げられているのが
・学費が高い
年間100万円以上は当たり前。にも関わらず、授業で使う機材は古く、実践的なスキルは身に付かず、講師も素人に近い怪しげな人物が多い。
・映像業界に就職できない
元々映像系の新卒求人何て無いに等しいから、卒業しても映像系に就職できない場合が多い。
・教える内容が現場の役に立たない
前述のように、講師の質に問題があり、教える方の能力が低いのだから、それを身に着けても全く役に立たない知識である可能性が高い。
とまあ、ハッキリ言って良いとこ無しの状態だ。
成程、学校や親からすれば、生徒がこの手の学校に行きたいなんて言い出したら、何が何でも阻止しないと、と思うのも当然だ。
ところが、この手の専門学校は日本中におびただし数がある、とも言われている。そこでどのくらいの数があるのかと思って調べてみたらば‥‥いやいや、これぁ凄いよ。
東京地区だけでも24校あった。
他にも北は北海道から南は九州まで、全国の主要都市には必ずあるという状況だった。
この現状に対して、最近注目されているのが大学の「メディア学部」で、教える内容は専門学校と似たようなものかもしれないが、兎に角「大学」だから、メディア系に就職できなくても大卒として中小の流通系などなら就職できるから、まあ親も学校も納得‥‥というものだ。
この手の学部は結構な人気で、定員割れ続出で経営危機になっている大学でも、メディア学部は定員を満たしている。ある面、不人気大学の救世主でもある。
ここで、メディア学部が大成功した城西国際大学の例をみると、本来のキャンパスは千葉県東金市だが、メディア学部映像芸術コースは東京紀尾井町(地下鉄麹町駅徒歩3分、永田町駅徒歩5分)という好立地で、これまた成功した理由だろう。
メディア学部の偏差値は35.0~37.5 で、いわゆる全入のFランではなく、それどころか一般選抜試験が成立していて、倍率は3.4倍となっている。
就職状況はといえば、同大学のHPによると
半数はサービス・流通系の’一般企業であるが、これはこのクラスの文系大学の傾向に近く、やはりメディアに就職できなくとも、一般の大学として就職ができるというメリットは、専門学校には無いものがある。
こうなると、他の大学だってこれを見逃す筈はない。
因みに、専門学校の進路実績を調べてみたが、どこも有名メディア系企業を羅列しているだけで、進路の分布については一切公表されていなかった。まあ、例によって胡散臭さ満点だ。
そして最後に、メディア系企業の就職に強い大学に対するAIの回答は
早稲田大学、慶應義塾大学、東京大学、上智大学、京都大学
だという事だった。
それぁ、そうだ(笑