4月からMT免許を事実上扱わない教習所が増えるという




4月1日より法改正により、普通免許はAT免許取得後にMT免許を取得するように変更される。この変更により、多くの教習所がMT教習を取りやめる動きがでているようで、これじゃあ事実上MT免許の廃止と同じだ、との批判もある。

まあ、ぶっちゃけ、MT車を運転したいのなら普通免許ではなく準中型免許を取れば良いだけの話なのだ。

では、今現在乗用車でMT車をラインナップしている車種はどのくらいあるのだろうか?

実はMT車といっても、クルマの性格として大きく二つに分ける事ができる。一つはマニア向けの高性能グレードで、トヨタのGRやホンダのタイプR、更にはマジなスポーツカーなどだ。

そしてもう一つは、特別高性能でもなく、極普通の乗用車にMTが用意されている場合だ。

そこで今回は、後者のタイプについて、現在販売されている車種を調べみた。

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トヨタ
ヤリス 1.5L 6MT FF車のみ

カローラフィールダー 1.5L 5MT FF車のみ

スズキ
スイフト 1.2L 5MT FF

マツダ
MAZDA2 1.5L 6MT FF

MAZDA3 ファストバック 1.5L 6MT FF

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という事で、1.2~1.5Lクラスの実用車だった。そのユーザーを推定すると、先ずはMTが常識だった頃から運転を続けている高齢者で、ATの経験がないために買い替え時もMTを選ぶという場合だ。

そしてもう一つは、乗用車と言っても業務用、すなわち企業の営業車等として使用する場合だろうか。従って、実用的な小型車という事になる。

しかし、ATの運転が出来ない高齢者は今後益々減っていくだろうし、業務用とて今後はAT車に切り替えるだろうから、これら実用セダンのMT車は絶滅する可能性が高い。

ところで、前述のMT教習だが、これを見ると教習車に使えそうなのはMAZDA3 ファストバックのみだ。これじゃあ、MT教習から手を引く教習所が多いのも納得できるし、準中型免許を取れば良いだけだから全く問題ない。

しかも、準中型と普通車MT免許では取得時の費用も5万円程度しか違わず、更に運転のし易さからすれば、運転席が高くボンネットの無い準中型車は極めて見切りが良く、寧ろ運転しやすい位で、これなら若者だったら準中型を狙うのが正解というモノだ。