八潮市の下水管破損事故は未だ解決の兆しは見えず、行方不明のドライバーの救出も全く進まない状況だ。
この下水管の耐用年数は40年と言われているが、破損した下水管は施設してから30年というから、未だ耐用年数に達していなかった事になる。にも関わらずこのような事故となった原因の一つとして、この地域は過積載車が特に多いためという情報がある。その過積載車とは写真下のような大型産廃物積載車であり、多くは解体された建築廃材の運搬だ。
上の写真を見れば、荷台の枠は目一杯高く、その中にうず高く積まれているのが見られる。大型トラックの最大積載量は12トン前後であるが、いくら廃材だから嵩張るとはいえ、この量からすれば20トン以上あるだろう。実際に3倍積くらいは普通に走っているという。
という事は車両の自重が10トンとして、これに30トン積めば総重量は40トンとなってしまう。車軸が3本ある大型トラック(3軸車)の軸重配分はフロントから1:2:2だから、40トンの場合は8:16:16トンとなり、後ろの2つの軸の合計は32トンにも及び、この力が道路に掛かる事になる。
この荷重が土砂を通じて下水管の上面に掛かる事になるが、過積載車が通過した瞬間に力が掛かる事になり、これが逆に下水管に対して衝撃となって繰り返しストレスを与えるという、寧ろ最悪の状況になってしまうのだった。
それでは、何故にこの地域に過積載車が多いのかといえば、廃材運搬や建築解体業者が多いからだという。そういえば、川口ではクルド人の解体業者が多く住み、これが問題を起こしているが、場所的には川口も八潮も近かった。
では、何故に見ただけで過積載と判る車が大手を振って走っているのかと言えば、実は過積載の検挙というのは証拠を固めるのに警察の手に余るという現実があるのだった。
それらについては続編として纏める事にする。