「MARCH」「日東駒専」といえば大学群の事と判る人も多いだろう。最近は何やら訳の判らない大学群が作られているが、中には結構上手い表現のものもある。例えば「関東上流江戸桜」何ていうのは結構受けたが、最近見つけたのは「中東和平」という大学群だ。
これは、中央学院大、東京国際大、和光大、平成国際大を表しているという。
中央学院大は箱根駅伝に出てくるから知っている人も多いだろう。という事は箱根駅伝に出場する事が大学にとって如何に大きな宣伝になるかという事だ。
東京国際大は、我々の受験生時代には「国際商科大」という名称の単科大学だったが、その後いつの間にか学部を新設して東京国際大と名前を変えていた。
和光大については、自分自身が小田急線の鶴川というところに住んでいて、和光大とは駅から逆方向だが、電車から見えていたから、そういう大学があるのは知っていた。また友人の息子が同大を卒業後に流通系に就職して、今では結婚して子供もできて家も買ったし、幸せに暮らしているようだ。
そして平成国際大はといえば、元号を大学名にしている例は慶應義塾大学、明治大学、大正大学、昭和大学などがあるが、さて平成の世の中となった時、1996年(平成8年)に開学されたのが平成国際大学だ。
しかし、何故か「平成大学」ではなく頭に「国際」がついていた。学部は法学部とスポーツ健康学部で、大学院も併設されている。なお、スポーツ健康学部は2017年に開設されたいう、比較的新しい学部であり、それまでは殆ど法学部のみの単科大学的なものだったようだ。
ところで、この4大学に大正大学を加えて「中東和平成立」という大学群も一部では囁かれている。確かに面白いが、大正大学は他の4大学とは一貫性が無く、単なる受け狙いという事で、殆ど使われていないようだ(笑
大学群というのは、受験産業が作り出した商業的なものであり、これに群がるミーハーな若者相手に受験で金稼ぎしたい輩の良いカモとなっている。誰でも、MARCHと日東駒専くらいなら判るが、それ以外、とにかく何でもグループ化してしまう最近の傾向では、殆ど判らない大学群がごちゃごちゃ存在する。
一般ピープルにとって、早慶以上から外資系投資会社に就職して30代で年収2,000万円以上稼ぐ、なんていうのは非現実的と感じても、MARCHから、いや上手くいけば日東駒専から東証プライム上場企業の総合職となって、年収800万円ならば何とかなりそうだ、という心理を使って、受験産業は今日もカモを狙っているのだった。