中国が南沙諸島に大規模な高性能レーダー基地建設でベトナムでは反中デモ




ベトナム中部沿岸から東に250kmのトリトン島はベトナムと中国が領有を主張しているが、中国が実効支配している。このトリトン島に中国が大規模な新しいレーダー基地を建設している事を英国王立国際問題研究所が発表した。

同研究所は米国の宇宙技術企業「マクサー・テクノロジーズ」が高解像度衛星によって撮影した衛星画像を解析した結果、同島内にレーダーシステムが建設中で、これが完成すれば、ステルス航空機を探知することが可能となるほど高性能となる、と指摘している。

現在までに中国はトリトン島に3000m級の滑走路や道路、軍事基地などを建設中と伝えられていたが、レーダーシステム基地を建設中という情報は今回が初めてだ。

ところで、中国のレーダーシステムの性能って、どの程度なのだろうか?

中国のレーダーの実際の性能は勿論判らない。米軍や自衛隊は可なりのところ判っているとは思うが、軍事機密の為にその詳細が明かされる事は無い。とはいえ、巷での中国軍のレーダーについては、当然なら日米に比べて劣っていると言われている。そりぁそうだろう、中国の工業製品は全て他国のパクりであり、これではオリジナルを超える事は出来ないし、大型のレーダーシステムに使用するパワー半導体等の入手も、今の情勢では難しいだろう。

ベトナムでは2014年に、南シナ海のベトナムが主張する排他的経済水域に、違法設置した中国海洋石油総公司の石油掘削リグをめぐり、ベトナムと中国の艦船の衝突が相次いだことにより、反中デモが各地で発生した。その後は収まっていたが、2018年には再び反中の世論が盛り上がっていた。

このように、ベトナムでは国民の多くが中国に対して反感を持っていて、これが各地のデモに繋がるのだが、その度にベトナム政府は規制を行って抑えて来た。

現在中国とベトナムは政府間では良好な関係を維持しているが、このレーダー建設により、ベトナムの国民の反中は再び激化する傾向にあるようだ。

中国は西側からの協力な制裁にも関わらず強気な戦略は、キンペイがいる間は変わらないだろう。