仏軍艦 台湾海峡を航行




台湾国防部は29日、フランス海軍の艦艇が台湾海峡を北方向に向けて航行したと発表した。フランス軍艦の航行は台湾海峡への主権を主張し「内海化」を図る中国を牽制する狙いがあるとみられる。

台湾のインターネットメディアによると、航行したのはフランス海軍のフリゲート艦「プレリアル」で、台湾海峡の暗黙の「休戦ライン」である中間線よりも中国側を航行したという。

この海域には、20日にも米国とカナダの軍艦が航行していた。

なお、プレリアル級フリゲート艦は、フランス海軍のフリゲートの艦級で、6隻が建造された他、モロッコにも2隻が輸出された。1番艦は1992年に就航している。

基準排水量2,600トン、全長93.5m、最大幅14mで、出力34,710hp、巡航速度は17ノット、最大速度20ノットで、ヘリコプター1機を搭載している。

これを海上自衛隊の護衛艦と比較してみる。フリゲート艦に相当する護衛艦は「もがみ型」で、2022年就航。基準排水量3,900トン、全長133m、最大幅16.3m、出力70,000hp、最大速度は30ノットとプレリアル級と比べてあらゆる面で優っており、速度は圧倒的だ。

また、その外観を見ると

おおっと、これぁ、プレリアル級とは時代が違い過ぎる。もがみは見るからにステルス性の高そうな形状をしている。

尤も、フランス海軍だってもっと新しいフリゲート艦があるのかもしれない、と思って調べてみたら‥‥。

ラファイエット級フリゲートがあった。

ラファイエット級は1996年から就航し、現在までに5隻が建造され就役している。基準排水量3,353トン、全長124.2m、最大幅15.4m、出力21,107hp、最大速度は25ノットで、外観を見て判るようにもがみ同様にステルス性を留意して設計されている。

大きさでは最上より少し小さく、性能では大分劣るが、プレエリアル級よりは遥かに新しいし性能も優っている。

結局、どうせ中国をけん制するのだから、最新鋭艦なんで必要なく、旧型でウロチョロしておこうか、何ていうノリだろう(笑

なお、海上自衛隊の護衛艦でプレリアル級相当するのは、「あぶくま型」で

基準排水量2,000トン、全長109.0m、最大幅13.4m、出力27,000hp、最大速度は27ノットと、
ラファイエット級よりも小型だが、速度は優っている。

あぶくま型は2027年までに全艦を除籍すると発表されているが、その後はどうするのだろいうか。整備して使えるようなら、海上保安庁に払い下げて船体を白く塗って「巡視船」として尖閣付近に配備すれば、中国海警の警備船と十分に張り合えると思うのだが。