『イスラエル軍は1日、イランがイスラエルに向けてミサイルを発射したと発表した。180発超のミサイルがイスラエル国内に向け発射された。イスラエルは、イランの攻撃が「重大な結果をもたらす」として、報復を示唆した。』とロイターが伝えている。
イラン革命防衛隊は国営テレビを通じ、イスラエルに向けミサイルを発射したと発表し、イスラエルが報復に出れば、イランの対応は「より壊滅的で破滅的なもの」になると警告した。この攻撃はレバノンの親イラン派武装組織ヒズボラに対するイスラエルの軍事行動への報復攻撃と見られる。
この攻撃に対してイスラエル当局は、防空システムがミサイル迎撃の為に作動し、一部のミサイルは米海軍の艦艇が迎撃を支援したと発表している。
イスラエルは、9月18日にポケベル爆発、翌日は無線機爆発、9月23日にはヒズボラ大規模空爆でヒズボラの最高司令官が死亡という、ヒズボラにとっては屈辱の敗北続きだった。加えて10月1日には、イスラエル軍はレバノンの南部でヒズボラに対して、限定的な地上作戦を開始したと発表し、レバノンへの侵攻に踏み切った。これに対してヒズボラ側は、イスラエル北部を相次いで攻撃するなど徹底抗戦の構えを見せていた。
ヒズボラはイランが糸を引くテロ組織だが、実はレバノン議会で連立政権を構成していて、レバノン政府の一部でもあり、レバノン政府は自国領土からイスラエルに攻撃する事を許可している。とはいえ、ヒズボラは本格的な報復攻撃を行えば、イスラエルはこれを理由にレバノンを壊滅させるのが判っているから、その罠に掛からないようにしているといわれていたが‥‥
今度は何と、イランが対イスラエル攻撃を始めたが、イスラエルが国家存亡の危機となれば、米国に対して支援を要請できる。そうなれば戦線は更に拡大し、今度はイランに対してロシアが支援することで事実上の米露戦争になり、まるでエゼキエル戦争だ。
エゼキエル戦争とは、旧約聖書のエゼキエル書に登場する預言で、エゼキエルとはバビロンでの捕虜生活からイスラエルに生還した預言者の名前。エゼキエルは「これより多くの時が経ち、人々が安寧に暮らしている時、突然北方の大国とその連合国がイスラエルに攻めて来て終末戦争が起こる」と預言しているものだ。
エゼキエル戦争の次には世界最終戦争であるハルマゲドンとなり、この終末戦争により人類は7年間、味わったことのない苦難の時を経験し、その後にユダヤ人のみが生き残り、神が降臨して理想の世界が訪れるというものだ。
それにしても、旧約聖書の予言を実際に起こそうとして手を引いているのは一体誰なのだろうか?