8月31日、フィリピン当局は南シナ海のサビナ礁で中国船の監視にあたっていた自国の巡視船が、中国海警局の船から衝突されたと発表し、非難した。
衝突されたのは一昨年日本から供与した大型巡視船で、中国海警局船は巡視船の前方を横切りながら接触し、その数分後に同じ船が巡視船の後方に回って再び接触したと、フィリピン沿岸警備隊は画像を公開して説明している。
この衝突で、フィリピン巡視船の船腹には大きな穴が出来ていて、これは戦争行為と言えるくらいの暴挙だ。
日本が供与した巡視船は97m級の大型船で、中国海警がこれを標的にしたのは、フィリピンと共に日本に対しても威嚇しているのだろう。
この事件の前、8月25日にフィリピン駐在の遠藤和也大使が「南シナ海での中国の主張は海洋権益などを定めた国連海洋法条約の規定に基づいていない」と、中国の領有権の主張には法的根拠がないことを指摘してて、これに対して中国大使館は「無責任で不当な非難」などと抗議していた。
この衝突事件に関して、遠藤大使はXで「深刻な懸念」を表明した。また、米国務省も31日、「中国の危険で過激な行動を非難する」とする声明を発表した。
31日といえば、日中友好売国議員団が訪中して中国ヨイショに徹して、ホルホルしながら帰ってきた直後の事だ。
こんな国に対して友好を叫んで訪中するのが、如何に馬鹿げた事かが良く判る事件だ。
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